保護者向けガイド

東京都のフリースクール助成金|上限2万円と申請

公開日: 2026-08-02 / 最終確認日: 2026-08-02

保護者

東京都にはフリースクールの利用料を助成する制度があると聞きました。都内在住の中学生の親なのですが、うちも対象になるのでしょうか。

案内役

東京都フリースクール等利用者支援事業助成金という制度があります。交付要綱ではこの名称ですが、公式ホームページでは「東京都フリースクール等利用者等支援事業(助成金)」と表記されていて、どちらも同じ制度です。都内在住で不登校の状況にある小・中学生の保護者が対象で、フリースクール等の利用料に対して月額上限2万円が助成されます。令和8年度の申請受付期間は令和8年5月27日から令和9年2月12日までで、助成金は四半期に分けて支給されます。対象になるかどうかは要件の確認が必要なので、まず金額の考え方から見ていきます。

月額上限2万円は「定額支給」ではない

保護者

月2万円というのは、毎月2万円が振り込まれるという意味ですか。

案内役

定額の支給ではありません。東京都の公式ホームページの計算例では、利用料が月額3万円の場合は上限額である2万円が助成金額になり、月額1万5000円の場合は利用料の額がそのまま助成金額になります。交付要綱でも、1月当たりの助成金額は助成対象経費からこの事業以外で得た助成金等を差し引いた額(100円未満の端数は切り捨て)とされ、2万円が上限と定められています。要綱には、この助成金は予算の範囲内において交付するとも書かれています。

1か月の利用料助成金額(都)自己負担
3万円2万円(上限)1万円
1万5000円1万5000円0円
保護者

施設に払っているお金は、全部が計算のもとになりますか。

案内役

対象は「利用料」に限られます。交付要綱の定義では、利用料とはフリースクール等から定期的または利用の都度請求される料金のうち、不登校の子供への支援の提供に係る対価で、入会金や利用料とは別に請求される料金は含まれません。都のページでも、入会金・施設維持費・教材費などは対象外と案内されています。月謝以外の費用は自己負担になる前提で見積もっておくと、見込み違いが起きにくくなります。

保護者

月謝の内訳から確認ですね。

案内役

そこが出発点になります。次は、誰が対象になるのかという要件を見ていきます。

対象になる子供・保護者・施設の条件

保護者

対象になる条件を知りたいです。学校を何日休んでいるか、という基準はありますか。

案内役

都の事業概要では、対象となる子供を「都内在住の不登校(欠席日数にかかわらず、何らかの心理的、情緒的、身体的若しくは社会的要因又は背景によって、出席しない又はすることができない状況)の小・中学生」と説明しています。欠席日数の基準は置かれていません。あわせて、日中にフリースクール等へ通所していること(通所予定も含む)が要件で、夜間や休日だけの利用は対象外とされています。保護者側の要件には、利用料を負担していることと、子供が在籍する学校と日常的に連絡を取れることが含まれます。

保護者

所得による制限はありますか。

案内役

交付要綱第3条が挙げる助成対象者の要件は、原則として学校の課業時間に施設へ通所していること、利用料を負担していること、在籍校と日常的に連絡をとれること、在籍校や管轄の教育委員会への情報提供を承諾することなどで、所得に関する条件は挙げられていません。都の公式サイトのよくある質問でも、所得制限はないと案内されています。ただし家庭の事情によって当てはめ方が変わる項目もあるため、判断に迷う点は事務局に確認してください。

保護者

通っている施設なら、どこでも対象になりますか。

案内役

施設の側にも要件があります。対象は民設・民営の通所型施設で、放課後等デイサービスや区市町村が設置する施設など、法令等により設置・認可等がされている施設は除かれます。要件には、不登校支援を主たる目的として活動していること、在籍校や教育委員会と連携・協力できること、毎月の通所状況等を学校に報告できること、原則として週1日以上開所していて夜間や休日だけの開所ではないことが含まれます。申請では施設に「フリースクール等確認書」を書いてもらうため、見学の段階で対応の可否を聞いておくと手続きが滞りにくくなります。

保護者

オンライン中心の場を利用している場合はどうでしょう。

案内役

交付要綱は、この事業のフリースクール等を民設・民営の通所型施設と定義しています。都の公式サイトのよくある質問でも、オンラインスクールについては通所型施設であることが助成の要件であるため対象とならないと案内されています。一方で施設の所在地は要件に含まれておらず、同じくよくある質問で所在地は助成の要件ではないと説明されています。オンラインの活用そのものを考えているならオンラインのフリースクールも読んでみてください。

対象かどうかを決めるのは東京都です

ここに書いた要件は、令和8年度の交付要綱と東京都の公式ホームページに掲載されている内容です。個別のケースが助成対象になるかどうかを判断するのは東京都で、申請内容は在籍校や通所先への確認を経て審査されます。当てはまるか判断しづらい場合は、申請前に事務局へ問い合わせてください。

保護者

条件は見えてきました。手続きは、どんな順番で進むのでしょうか。

申請から入金までの流れ

東京都フリースクール等利用者支援事業助成金の手続きの流れ。利用者登録(オンライン申請の場合のみ)、交付申請(フリースクール等確認書が必要)、交付決定、四半期ごとの利用状況報告(在籍校の記入が必要)を経て助成金が支給される
案内役

手続きは、交付申請と四半期に一度の利用状況報告の二段構えです。交付申請はオンラインと郵送のどちらかで行い、利用者登録が必要なのはオンライン申請の場合だけです。郵送のときは交付申請書に記入して提出します。交付申請では、利用中または利用予定のフリースクール等に「フリースクール等確認書」を記入してもらい、住民票などの書類とあわせて提出します。利用状況報告では、利用状況実績報告書、フリースクール等に作成してもらう通所状況等報告書、口座振替依頼書、利用料の支払いがわかる書類の4点を出します。交付申請だけでは入金まで進まない点が、この制度のつまずきやすいところです。

  1. 利用者登録(オンライン申請の場合のみ。メールアドレスのみで即時登録完了)
  2. フリースクール等に「フリースクール等確認書」を記入してもらう
  3. 住民票など申請者側の必要書類をそろえて交付申請する
  4. 審査・交付決定の通知を受け取る
  5. 四半期ごとに利用状況報告を提出する(通所状況等報告書は在籍校に記入してもらう)
  6. 審査後、四半期ごとに助成金が支給される
保護者

学校に知らせずに申請することはできますか。

案内役

学校を通さずに完結する仕組みにはなっていません。利用状況報告で提出する通所状況等報告書は、在籍校に提出して必要事項を記入してもらう書類ですし、保護者の要件にも在籍校と日常的に連絡を取れることが挙げられています。ただし、助成の要件として「出席扱いになっていること」は挙げられていません。出席扱いにするかどうかは在籍校が判断する別の話なので、混同しないように出席扱いの条件もあわせて確認してください。

保護者

お金が実際に振り込まれるのは、いつごろですか。

案内役

四半期ごとの支給で、報告の提出時期と支給予定月が決まっています。第1四半期(令和8年4月から6月分)は原則として令和8年8月3日から8月31日までに報告を提出し、支給予定は令和8年9月下旬です。最終申請受付期限である令和9年2月12日までであれば、令和8年4月分まで遡って申請できると案内されています。年度の途中で知った制度でも、その年度分をあきらめる必要はありません。

助成対象利用料利用状況報告の提出期間(原則)支給予定月
令和8年4月から6月分令和8年8月3日から8月31日令和8年9月下旬
令和8年7月から9月分令和8年10月1日から10月31日令和8年11月下旬
令和8年10月から12月分令和9年1月4日から1月31日令和9年2月下旬
令和9年1月から3月分令和9年3月15日から4月15日令和9年5月下旬
保護者

書類でつまずきやすいところはありますか。

案内役

必要書類は、申請者と子供が同一世帯かどうかで変わります。住民票にマイナンバー・住民票コード・本籍が記載されている場合はマスキングが必要で、都のページにはマスキングがない住民票は書類不備になりますと明記されています。取り寄せの段階でこれらの記載を省いておくと、出し直しを避けられます。

保護者

体調が優れず、1か月まったく通えなかった月があった場合はどうなりますか。

案内役

交付要綱第14条第2項では、利用状況報告を提出した月のうち一月に一度も通所実績が確認できない月については、原則としてその月分の助成金額はないものとして確定するとされています。月謝が定額で発生していても、通所の実績がない月は助成の対象から外れる可能性があります。通えない時期が続きそうなときは、施設側の休会制度の有無とあわせて事務局に相談しておくと、見込みを立てやすくなります。

保護者

それは知らないままだと驚きそうです。

案内役

ここまでが都の制度です。次は、区が上乗せしている助成を見ていきます。

区の上乗せ助成は計算式が区ごとに違う

保護者

都の助成に加えて、区の助成もあると聞きました。

案内役

実施している区があります。共通しているのは、都の助成金の交付決定を受けていることが前提になっている点です。一方で助成額の計算式は区ごとに違い、同じ利用料でも受け取れる額が変わります。港区と板橋区の令和8年度の案内を並べると、その差がはっきりします。

助成額の計算のしかた上限申請時期(令和8年度)
港区1月当たりの利用料の2分の1の額から都助成金の交付決定額(1月当たり上限額)を差し引いた額月額2万円令和8年9月1日から令和9年3月31日
板橋区保護者が負担した利用料から都の助成金と他の団体等の助成金を差し引いた額(100円未満切り捨て)児童・生徒1人につき1月当たり2万円令和8年8月上旬から令和9年3月31日まで(申請開始前の予定)
保護者

港区の計算だと、いくらぐらいになるのでしょうか。

案内役

港区が示している例では、利用料が月額7万円で都助成金の1月当たり上限額が2万円の場合、利用料の2分の1である3万5千円から2万円を差し引いた1万5千円が区から支給されます。板橋区は実際の自己負担額を埋める考え方なので、同じ利用料でも結果が変わります。どちらも都の交付決定が先に必要で、板橋区のページには区の助成金の交付決定を受けるためには事前に東京都の助成金の交付決定を受けている必要があると明記されています。申請時期も、港区・板橋区はいずれも都より遅い時期に設定されています。ただし板橋区の申請時期は区のページで申請開始前の予定とされ、今後変更となる場合があると注記されているので、申請前に区のページで確認してください。都の手続きを先に進めるのが基本の順序です。

保護者

同じ東京都でも、住む区で手取りが変わるんですね。

案内役

そのとおりです。すべての区市町村にある制度ではないので、お住まいの区市町村の教育委員会に、フリースクール等の利用料助成があるかを確認してください。港区では申請書類として東京都フリースクール等利用者支援事業助成金の交付決定通知書の写しが求められています。港区のページには助成金額確定通知書ではありませんという注意書きも添えられているので、都から届く通知はどちらも捨てずに保管しておいてください。地域ごとの制度の型の違いは自治体別の補助金の調べ方にまとめています。

助成金以外に東京都が用意している支援

保護者

お金の支援以外に、都の取り組みはありますか。

案内役

東京都生活文化局のページでは、不登校に関して不安や悩みを抱えている保護者のサポートを目的としたイベント「不登校の子どもを支える保護者のひろば」が案内されています。令和7年度に開催されたセミナーやトークイベントのアーカイブ動画は、令和8年秋まで配信予定とされています。あわせて、都内でフリースクール等を運営する事業者を対象にした東京都フリースクール等支援事業も実施されています。この事業では施設が「サポートプラン」を作成することなどが要件で、サポートプランは施設が保護者や在籍校と連携しながら子供の状況等を把握し、支援の方向性等を記載するものと説明されています。

保護者

助成金は、どのくらいの家庭が使っているのでしょうか。

案内役

生活文化局のページでは、令和7年度の交付決定件数は3,757件と公表されています。同じページには、令和7年度に助成金の要件を全て満たす施設として確認書の提出があり、掲載に同意した施設の一覧も載っています。検討中の施設が実際に助成の対象として使われてきたかを調べる手がかりになります。ただし一覧は掲載に同意した施設に限られるため、載っていないことが対象外を意味するわけではありません。

迷ったときの問い合わせ先

内容問い合わせ先
都の助成金の要件・申請東京都フリースクール等利用料助成金事務局(受託者:アデコ株式会社)電話 03-6800-8763/受付時間 9時00分から18時00分まで(日曜日・祝日を除く)
区市町村の上乗せ助成お住まいの区市町村の教育委員会(不登校の相談担当)
出席扱いの取り扱い子供が在籍している学校
保護者

施設そのものを探すところからなのですが。

案内役

当サイトの東京都のフリースクール一覧から地域や特徴で探せます。費用の相場観はフリースクールの費用にまとめました。助成の対象になる施設かどうかは施設ごとの要件確認が必要なので、見学時に都の助成金の確認書に対応してもらえるかを聞いてみてください。

よくある質問

保護者

最後に、迷いやすい点をいくつか聞かせてください。

案内役

ひとつずつお答えします。

保護者

東京都の助成を受けるには、学校で出席扱いになっている必要がありますか。

案内役

出席扱いになっていることは、東京都の助成金の要件として挙げられていません。一方で、利用状況報告の通所状況等報告書は在籍校に記入してもらう書類なので、学校との連絡は前提になります。出席扱いにするかどうかの判断は在籍校が行うため、助成の申請とは別に学校と相談してください。

保護者

年度の途中から通い始めた場合でも申請できますか。

案内役

令和8年度は、最終申請受付期限である令和9年2月12日までであれば令和8年4月分まで遡って申請できると案内されています。ただし支給時期は交付申請をした時期によって変わり、助成金は予算の範囲内で交付されるとも定められています。通い始める見込みが立った時点で早めに手続きを始めるほうが確実です。

保護者

都と区の助成は、両方受け取れますか。

案内役

区の助成を実施している地域では、都の交付決定を受けたうえで区にも申請する形が案内されています。港区も板橋区も、都の助成金を差し引いたうえで区の助成額を計算する設計です。都と区で二重に満額を受け取る制度ではないので、それぞれの公式ページで計算方法と申請時期を確認してください。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

参考資料(一次情報)