保護者向けガイド
不登校の初期に親ができる対応|相談窓口と初動
公開日: 2026-07-24 / 最終確認日: 2026-07-24
保護者中学生の子どもが、ある朝から急に「学校に行きたくない」と言うようになりました。無理に行かせるべきか、休ませていいのか、親としてどうすればいいのかまったくわからなくて、動揺しています。
案内役突然のことで、戸惑うのは自然なことだと思います。まず知っておいていただきたいのは、学校を休むことは特別に珍しい状況ではないという点です。文部科学省の令和6年10月31日の通知によると、令和5年度の小・中学校の不登校児童生徒数は11年連続で増加して約34万6千人、高等学校でも約6万9千人と、いずれも過去最多になっています。同じように悩んでいる家庭は全国にたくさんあります。
保護者そんなに多いんですね。少し驚きました。
案内役はい。この記事では、まず学校を休み始めたときの受けとめ方、次に家庭でできること、そして相談できる窓口の順にお話しします。なお、体調の変化や心身の不調が続くときの医療的な判断は、この記事の範囲ではなく、医療機関や専門の相談窓口の役割です。ここでは、保護者が最初の数週間にできる初動に絞ってお伝えします。
学校を休み始めたとき、まず知っておきたいこと
保護者子どもが学校を休むのは、何か大きな問題があるからなのでしょうか。親の育て方が悪かったのかと、つい自分を責めてしまいます。
案内役ご自身を責める必要はありません。先ほどの文部科学省の通知でも、不登校は取り巻く環境によってはどの児童生徒にも起こり得るものとして捉え、不登校というだけで問題行動であると受け取られないような配慮が必要だとされています。つまり、休むこと自体を「問題」と決めつけないことが、国の示す支援の出発点になっています。
保護者休むことを問題視しなくていい、というのは少し気持ちが軽くなります。でも、このまま休ませ続けて、勉強や将来は大丈夫なのかとも思ってしまいます。
案内役その心配は自然なものです。同じ通知では、不登校児童生徒への支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、子どもが自らの進路を主体的に捉えて社会的に自立することを目指す必要がある、と示されています。あわせて、不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある、とも書かれています。焦って登校だけをゴールに置かなくてよい、という考え方です。
国の通知が示す、不登校の受けとめ方
| 観点 | 通知が示していること |
|---|---|
| 位置づけ | 取り巻く環境によっては、どの児童生徒にも起こり得る |
| 問題行動か | 不登校というだけで問題行動と受け取らないよう配慮する |
| 支援の目標 | 登校という結果のみを目標にせず、社会的な自立を目指す |
| 休養の意味 | 休養や自分を見つめ直す積極的な意味を持つことがある |
保護者「休むこと」と「将来」を切り離して考えていいんですね。少し見通しが持てました。
案内役そう受けとめていただけると、次の一歩を考えやすくなります。とはいえ、家庭だけで抱え込む必要はありません。ここからは、家庭でできることと、頼れる窓口を分けて見ていきましょう。
家庭でまずできること
保護者家では、親としてどう接するのがいいのでしょうか。学校の話をした方がいいのか、しない方がいいのかも迷います。
案内役関わり方に唯一の正解があるわけではありませんが、国の通知は一つのヒントになります。支援に当たっては、不登校児童生徒やその保護者の意思を十分に尊重しつつ行う必要がある、とされています。学校や周囲がよかれと思って進めることでも、本人の気持ちを飛ばして決めないことが大切にされている、ということです。家庭でも、まずは本人の様子や気持ちを急がずに受けとめる姿勢が土台になります。
保護者本人の気持ちを尊重する、というのは心にとめておきます。ほかに、親として整理しておくとよいことはありますか。
案内役一人で判断せず、早めに情報を持っておくことです。文部科学省は、不登校児童生徒への早期支援のためには保護者への情報提供や相談支援が重要であるとして、全ての児童生徒の保護者に対し、不登校となった場合の相談支援に関する情報提供に努めることを学校側に求めています。裏を返せば、保護者が学校や自治体に相談を持ちかけてよい、ということです。抱え込まず、次にお話しする窓口を早めに知っておくと安心です。
家庭でまず意識したいこと
- 休むこと自体を責めず、本人の気持ちや様子を急がずに受けとめる
- 学校復帰だけをゴールに置かず、まずは日々の安心を大切にする
- 家庭だけで抱え込まず、学校や自治体の相談窓口を早めに調べておく
保護者家でできることと、外に相談することは、両方進めていいんですね。
案内役はい、どちらか一方ではありません。むしろ早い段階で相談先を知っておくほど、選べる選択肢は増えます。では、具体的にどこへ相談できるのかを見ていきましょう。
相談できる窓口
保護者学校以外に、どこに相談できるのでしょうか。いきなり学校に言いづらいときの窓口もあると助かります。
案内役大きく分けて、学校、自治体の教育相談、公的な支援施設があります。まず学校に登校できない児童生徒には、教育支援センターを活用した学習支援等に取り組むことが通知で示されています。教育支援センター(適応指導教室と呼ばれることもあります)は、多くの自治体が設けている公的な施設で、在籍校とは別の場所で相談や学習の支援を受けられます。
保護者自治体にも相談窓口があるんですね。どんなところに連絡すればいいのか、イメージがわきません。
案内役一例として、東京都世田谷区には「不登校支援窓口」があり、教育相談員やスクールソーシャルワーカーが、子どもや保護者から不登校の様子や悩みを聞く体制になっています。窓口の連絡先は電話番号03-6453-1523で、相談日時は月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く)の午前9時から午後5時です。これは世田谷区の例で、名称や連絡先はお住まいの自治体ごとに異なりますが、多くの市区町村に同じような教育相談の窓口があります。
相談できる窓口の例
| 窓口 | 主な役割 |
|---|---|
| 在籍している学校 | 担任・管理職・スクールカウンセラーへの相談。出席の扱いなどの入口 |
| 教育支援センター | 在籍校とは別の場所での相談・学習支援(自治体が設置) |
| 自治体の教育相談窓口 | 教育相談員やスクールソーシャルワーカーによる相談 |
保護者自分の住んでいる地域の窓口は、どうやって探せばいいですか。
案内役文部科学省が、各都道府県等における不登校に関する相談窓口の一覧を整理・公表しています。あわせて、出席扱いや成績評価に関する保護者向けのリーフレットも公開されています。まずはお住まいの自治体名と「教育相談」「不登校 相談窓口」を手がかりに探すか、在籍校に相談窓口を尋ねるのが近道です。
医療的な判断や緊急時は専門機関へ
体調不良が続く、眠れない、気分の落ち込みが強いなど、心身の不調が気になるときの診断や治療は、この記事の範囲ではありません。医療機関やお住まいの自治体の専門相談窓口に相談してください。相談窓口の運用や制度の細かい部分は自治体・学校ごとに異なるため、最終的な確認は在籍校や教育委員会の担当窓口で行ってください。
次の一歩:学びの場を知っておく
保護者少し落ち着いてきたら、学校以外の学びの場も考えてみたいです。どんな選択肢がありますか。
案内役学校の外で過ごす時間が長くなりそうなときの選択肢の一つに、フリースクールがあります。民間が運営する、学校とは異なる居場所・学びの場で、通い方や活動内容は施設ごとにさまざまです。今すぐ決める必要はありませんが、どんな場所があるのかを知っておくと、本人の気持ちが動いたときに選びやすくなります。当サイトのフリースクール検索や東京都のフリースクール一覧のような地域別の一覧から探せます。
保護者フリースクールに通うと、学校の出席はどうなるのかも気になります。
案内役一定の条件を満たすと、フリースクールに通った日が在籍校で出席扱いとして認められる場合がありますが、通えば自動的にそうなるわけではなく、在籍校の校長が一人ひとりの状況を見て判断します。条件と手続きはフリースクールの出席扱いの条件と手続きで詳しく整理しています。フリースクールそのものの位置づけを先に知りたいときは、フリースクールとは|学校との違いと利用の流れもあわせてご覧ください。
保護者焦らず、まず相談と情報集めから始めてみます。
案内役それがよい入口だと思います。まず本人の気持ちを受けとめ、学校や自治体の窓口に相談し、必要に応じて学びの場を調べていく。この順番で十分です。一人で抱え込まず、頼れる先を少しずつ増やしていってください。
よくある質問
保護者学校を休ませると、勉強が遅れて将来に影響しないか心配です。
案内役心配になるのは自然なことです。文部科学省の通知では、支援は登校という結果のみを目標にするのではなく社会的な自立を目指すもので、不登校の時期が休養や自分を見つめ直す積極的な意味を持つことがあるとされています。学習の支援は教育支援センターなどでも受けられるため、まずは在籍校や自治体の窓口に相談してみてください。
保護者無理にでも学校へ行かせた方がいいのでしょうか。
案内役この記事で断定できることではありません。ただ国の通知は、支援に当たって本人や保護者の意思を十分に尊重する必要があるとしています。関わり方に迷うときこそ、学校のスクールカウンセラーや自治体の教育相談窓口など、専門の相談先と一緒に考えることをおすすめします。
保護者相談窓口は、どこから探せばいいですか。
案内役まずは在籍校の担任や管理職、スクールカウンセラーが入口になります。地域の窓口は、文部科学省が各都道府県等の不登校に関する相談窓口一覧を公表しているほか、お住まいの市区町村の教育相談窓口でも相談できます。
この記事について
この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。