保護者向けガイド

不登校と共働きの両立どうする?平日の居場所と仕事の選択肢

公開日: 2026-08-31 / 最終確認日: 2026-08-31

保護者

小学5年の子どもが学校に行けなくなって、1か月ほど家で過ごしています。私も配偶者もフルタイム勤務で、平日の日中は家に大人がいません。どちらかが仕事を辞めるしかないのでしょうか。

案内役

とても切実な悩みですし、同じ状況のご家庭は少なくありません。先にお伝えしたいのは、「不登校になったら親が仕事を辞めるしかない」と決まっているわけではない、ということです。平日日中の居場所の選択肢と、仕事の側でできる調整を組み合わせて、無理のない形を探すご家庭が多くあります。ここでは、居場所の選択肢、仕事側で使える制度、家で過ごす日の見守り方の順にお話しします。

仕事を辞める前に知っておきたいこと

保護者

正直、周りに同じ境遇の家庭が見当たらなくて、うちだけが特別に大変なのかと思っていました。

案内役

数字で見ると、決して珍しい状況ではありません。文部科学省の令和6年度調査では、小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人と過去最多でした。共働き世帯が多数派になっている今、「両親とも働いていて、子どもが不登校」というご家庭は全国にたくさんあります。見えにくいだけで、同じ悩みを抱えて工夫している家庭が多いのです。

保護者

35万人もいるんですね。それでも、子どもを一人にして働き続けていいのか、罪悪感があります。

案内役

その気持ちを抱く保護者の方は本当に多いです。ここで知っておいてほしいのが、国の支援の考え方です。文部科学省の令和元年10月25日の通知では、不登校支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にせず、社会的な自立を目指すこと、そして不登校の時期が休養や自分を見つめ直す積極的な意味を持つことがある、という視点が示されています。つまり「一刻も早く学校に戻さなければ」と親が仕事を投げうって張り付くことが、必ずしも正解とはされていないのです。

保護者

休養の時期と考えていいなら、少し気が楽になります。

案内役

もちろん、学業の遅れや進路への影響に留意も必要と同じ通知に書かれていますから、放置でいいという話ではありません。ただ、退職のような大きな決断は、家計にも保護者自身の心の余裕にも長く影響します。まずは「平日日中に子どもが安心して過ごせる形」を作れないかを検討して、それでも難しければ働き方を見直す、という順番で考えるのが現実的です。

まず押さえたい前提

小・中学校の不登校は353,970人(令和6年度・文部科学省調査)と過去最多で、共働きで不登校の子を支える家庭は珍しくありません。国の通知でも、登校という結果だけを目標にしない・不登校の時期が休養の意味を持つことがあるという考え方が示されています。退職を即断する前に、日中の居場所と働き方の調整を組み合わせる選択肢を検討する価値があります。

保護者

では、平日の日中に子どもが過ごせる場所には、どんな選択肢があるのでしょうか。

平日日中の居場所の選択肢

案内役

この節では、学校以外の日中の居場所を見ていきます。先ほどの文部科学省の通知では、一人一人の状況に応じて、教育支援センター、フリースクールなどの民間施設、ICTを活用した学習支援など、多様な教育機会を確保する必要があるとされています。共働きのご家庭にとっては、「日中に大人の見守りがある場所」という意味でも大切な選択肢です。

保護者

教育支援センターというのは、初めて聞きました。

案内役

自治体の教育委員会が設置している公的な居場所で、以前は適応指導教室と呼ばれていました。国の通知では、不登校の子どもの無償の学習機会を確保する中核的な存在として位置づけられていて、利用料の負担が原則かからない点は共働き家庭にも心強いところです。ただし開所している曜日や時間帯は自治体によって異なるので、お住まいの教育委員会に確認が必要です。フリースクールとの違いは教育支援センターとフリースクールの違いで詳しく説明しています。

保護者

フリースクールだと、費用はどれくらいかかるものですか。

案内役

こども家庭庁の令和6年度の調査研究では、フリースクールの月会費は「10,001〜30,000円」が37.9%、「30,001〜50,000円」が26.7%で、この2区分で6割を超えます。安くない金額ですが、共働きで収入を維持したまま子どもの平日の居場所を確保する、と考えると検討の余地は十分あります。自治体によっては利用料の助成制度もあるので、フリースクールの費用もあわせて読んでみてください。

保護者

なるほど。送り迎えの問題もありますが、通いが難しい場合はどうすればいいですか。

案内役

そこで選択肢になるのが、オンラインで参加できるフリースクールです。自宅からビデオ通話などで朝の会や授業に参加する形なら、送迎の負担がなく、日中に子どもが誰ともつながらない状態を避けられます。出社が必要な共働き家庭とは特に相性のよい形です。詳しくはオンラインフリースクールという選択肢にまとめています。当サイトの検索画面でも、オンライン対応や開所日で施設を絞り込めます。

居場所費用の目安共働き家庭から見たポイント
教育支援センター原則無償(文科省通知の位置づけ)公的で費用負担が軽い。開所日・時間は自治体ごとに異なる
フリースクール(通所型)月1万〜3万円台が最多(こども家庭庁調査)開所時間が施設ごとに違うため、勤務時間と合うか要確認
オンライン型フリースクール施設により異なる送迎不要で自宅から参加できる。在宅勤務の日と組み合わせやすい
保護者

施設ごとに時間帯がずいぶん違うのですね。

案内役

はい、そこが共働き家庭には一番の確認ポイントです。フリースクールでの一日の過ごし方や時間割の実際はフリースクールの一日の流れで紹介しているので、勤務時間と重ねてイメージしてみてください。見学のときに開所日・利用できる曜日・延長の可否を確認しておくと、あとで慌てずにすみます。確認項目は見学チェックリストにまとめてあります。

保護者

居場所の選択肢はわかってきました。仕事の側では、何か使える制度はあるのでしょうか。

仕事の側で使える制度と、その限界

案内役

この節では、法律で決まっている制度と、その適用範囲を正直にお話しします。2025年(令和7年)4月1日に育児・介護休業法の改正が施行され、「子の看護休暇」は「子の看護等休暇」に変わり、対象が小学校就学前から小学3年生修了までに延長されました。取得できる事由も、病気・けがや予防接種・健康診断に加えて、感染症に伴う学級閉鎖等や入学式・卒園式などが追加されています。

保護者

では、不登校の子の付き添いにもその休暇を使えるのですか。

案内役

そこは注意が必要です。法律上の取得事由に「不登校による欠席への対応」そのものは含まれていません。使えるとすれば、通院の付き添いのような病気・けがに関わる場面が中心になります。また、残業免除(所定外労働の制限)の対象も同じ改正で広がりましたが、小学校就学前までの子を持つ人が対象です。2025年10月1日に始まった柔軟な働き方の措置も対象は小学校就学前までで、小学生以上の子を持つ働き手向けの法定制度は、実はかなり限られています。

保護者

小学生の親には、法律の後ろ盾が思ったより薄いのですね。

案内役

そのとおりです。だからこそ、勤務先が独自に設けている制度の確認が大事になります。時間単位の有給休暇、在宅勤務、時差出勤、短時間勤務の延長など、法定を上回る制度を持つ会社は珍しくありません。就業規則を確認したうえで、人事や上司に「子どもの状況で、当面こういう働き方を相談したい」と早めに伝えることをおすすめします。制度の運用は会社や労使協定によって異なるため、判断に迷うときは都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が相談先になります。

制度を確認するときの注意

子の看護等休暇(2025年4月から小学3年生修了まで)は、不登校による欠席そのものを取得事由とする制度ではありません。また残業免除や柔軟な働き方の措置は小学校就学前の子が対象です。実際に何が使えるかは勤務先の就業規則や労使協定によって異なるので、人事担当や都道府県労働局に確認してください。

保護者

会社の制度を調べつつ、居場所と組み合わせるイメージですね。ただ、どうしても家で一人で過ごす日は出てきそうです。

家で過ごす日の見守りをどう考えるか

案内役

この節では、居場所に通わない日・通えない日の考え方をお話しします。前提として、先ほどの通知にあったとおり、不登校の時期は休養の意味を持つことがあります。特に行けなくなった直後は、子どもの心のエネルギーが大きく減っていることが多く、毎日どこかへ通わせることを急がなくてよい場合があります。家でゆっくり過ごす日があること自体を、失敗と捉えないでください。

保護者

家にいる日は、勉強の遅れも心配です。親が横につけない分、何もしないままになりそうで。

案内役

学びの面では、ICTを活用した学習支援も国の通知が挙げる選択肢の一つです。自宅でのオンライン教材やフリースクールでの学習が、条件を満たせば在籍校で出席扱いと判断される場合もあります。この判断は在籍校や教育委員会によるので、出席扱いの仕組みを読んだうえで学校に相談してみてください。日中に短時間でも取り組む習慣ができると、生活リズムの維持にも役立ちます。リズムの整え方は生活リズムとの向き合い方が参考になります。

保護者

一人で留守番させることへの不安は、どう考えればいいでしょう。

案内役

一気に「平日5日フルで留守番」にしない、が基本の考え方です。最初は在宅勤務や半休を組み合わせて大人が家にいる日を多めにして、子どもの様子を見ながら少しずつ調整していきます。昼食の用意、連絡の取り方、困ったときに誰に電話するかを子どもと一緒に決めておくと、お互いの安心感が違います。日中にオンライン型の居場所とつながる時間を挟むのも、孤立を防ぐ手立てになります。

保護者

子どもと相談しながら、段階的に形を作るのですね。

案内役

はい。そして保護者だけで抱え込まないことも大切です。学校のスクールカウンセラーや自治体の教育相談窓口は、保護者だけでの相談も受け付けていることが多いです。行けなくなった直後の対応全般は学校に行けなくなったら最初にすることにまとめているので、あわせて読んでみてください。

両立の形を組み立てる手順

共働き家庭が不登校の子を支える両立の組み立て図。①居場所に通う日: 教育支援センター・フリースクール、②大人が在宅する日: 在宅勤務・半休・時間休、③短時間の留守番の日: オンライン居場所・連絡ルールの確認。この3つを子どもと相談しながら少しずつ調整する
保護者

やることが見えてきました。何から手を付ければいいか、順番を教えてください。

案内役

焦らず、1〜2週間かけて次の順番で進めるのがおすすめです。

  1. 子どもの状態を最優先で見る: 行けなくなった直後は休養期間と捉え、当面の勤務調整(有休・在宅勤務など)でしのぐ
  2. 勤務先の制度を確認する: 就業規則で時間単位有休・在宅勤務・時差出勤などを調べ、人事や上司に状況を早めに相談する
  3. 公的な相談先につながる: 学校・スクールカウンセラー・教育委員会の相談窓口に、共働きで日中不在という事情も含めて相談する
  4. 日中の居場所を検討する: 教育支援センター・フリースクール・オンライン型を、開所日・時間・費用・子どもの気持ちで比較する
  5. 段階的に組み合わせる: 「居場所に通う日」「大人が在宅する日」「短時間の留守番の日」を子どもと相談しながら少しずつ調整する
保護者

仕事を辞める判断は、この後でも遅くないということですね。

案内役

そうです。居場所と制度を組み合わせても立ち行かない場合に、働き方の大きな変更を検討しても遅くありません。逆に、収入と保護者自身の社会とのつながりが保たれていることが、家庭の安定につながる面もあります。お住まいの地域の施設は当サイトのフリースクール検索から、開所日やオンライン対応の有無で探せます。お子さんに合う形が見つかることを願っています。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

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