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高校生の不登校とフリースクール|居場所と進路の選択肢

公開日: 2026-08-21 / 最終確認日: 2026-08-21

保護者

高校1年生の子どもが、2026年6月頃から学校に行けなくなりました。中学までと違って「留年」や「退学」という言葉が頭をよぎって、不安で仕方ありません。高校生でも、フリースクールのような居場所はあるのでしょうか。

案内役

中学までとは違う心配が重なって、おつらい時期だと思います。まずお伝えしたいのは、高校生の不登校は決して珍しくない、という事実です。文部科学省の令和6年度の調査では、高等学校の不登校生徒数は67,782人、生徒1,000人当たりでは23.3人でした。そして、高校生年代を受け入れるフリースクールもあります。

保護者

高校生だけで6万人以上もいるんですね。

案内役

はい。ただ、高校は義務教育ではないため、中学までとは考えておきたいポイントが変わります。この記事では、高校生ならではの注意点、出席扱いの仕組み、フリースクールなど居場所の探し方、通信制高校やサポート校との違い、高卒認定という選択肢の順にお話しします。

高校生の不登校は中学までと何が違うか

保護者

中学の頃は「休んでいても卒業はできる」と聞いていました。高校では何が変わるのでしょうか。

案内役

いちばん大きな違いは、高校では進級や卒業の条件が各学校の教育課程と履修要件で決まることです。欠席が続いて要件を満たせないと、原級留置、いわゆる留年や、中途退学につながる場合があります。令和6年度の調査では、高校の不登校生徒のうち中途退学に至った人は10,566人で15.6%、原級留置になった人は2,963人で4.4%でした。逆に言えば、不登校になった高校生の多くはそのまま在籍を続けています。数字におびえるより、早めに選択肢を知っておくことが大切です。

保護者

学校を休むこと自体を、国はどう考えているのですか。

案内役

国の令和元年10月25日の通知では、不登校の支援は「学校に登校する」という結果だけを目標にするのではなく、子どもが自分の進路を主体的に捉えて社会的に自立することを目指す、という考え方が示されています。あわせて同じ通知は、高校へ進学したものの学校に通えない子や中途退学した子に対して、多様な進学や職業訓練などについて相談できる窓口や受け皿が必要だ、とも述べています。「学校に戻る」以外の道も含めて支援する、というのが国の姿勢です。

数字で見る高校生の不登校(令和6年度・全国)

項目数値
高等学校の不登校生徒数67,782人(前年度68,770人)
生徒1,000人当たりの不登校生徒数23.3人
不登校生徒のうち中途退学に至った人10,566人(15.6%)
不登校生徒のうち原級留置になった人2,963人(4.4%)

出典: 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」

保護者

今の高校に在籍したまま、学校の外に居場所を持つことはできるのでしょうか。

高校生でも「出席扱い」になるのか

高校生の出席扱いのしくみ。フリースクール等へ通う、在籍校の校長が判断、指導要録で出席扱いの3ステップと、単位の認定は別で学校の履修要件で決まるという注意点の図
案内役

この節では、フリースクールなど学校外の施設に通った場合の出席の扱いをお話しします。じつは高校生にも制度上の枠組みがあります。平成21年3月12日付の文部科学省の通知により、高校の不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けた日数を、義務教育の学校と同様に指導要録の上で出席扱いにできることになりました。

保護者

出席扱いは中学までの制度だと思っていました。高校でも道があるんですね。

案内役

はい。ただし要件と注意点があります。認めるかどうかは在籍校の校長の判断で、保護者と学校の間に十分な連携・協力関係があること、施設への通所や入所が本人の将来的な社会的自立を助ける上で有効・適切と判断されることが前提です。施設は教育支援センターなどの公的機関が基本ですが、公的機関に通うことが難しい場合などに適切と判断されれば、民間施設も対象になり得ます。

保護者

注意点というのは何でしょうか。

案内役

出席扱いになっても、科目の単位が自動的に認められるわけではないという点です。同じ通知に、指導要録上の出席扱いは科目の履修の認定で考慮される授業への出席とは異なるもので、履修の認定は在籍校の履修要件に照らして行う、と明記されています。進級・卒業に直結するのは単位の修得なので、出席扱いの相談とあわせて、単位をどうするかを学校と話し合っておく必要があります。なお、出席扱いになった生徒が施設へ通う交通費については、交通事業者の理解と協力による通学定期乗車券制度の適用もあります。

高校の出席扱いで気をつけたいこと

  • 出席扱いにするかどうかは在籍校の校長の判断。まず学校に相談する
  • 出席扱いと科目の単位(履修の認定)は別。進級・卒業の条件は学校の履修要件で決まる
  • 制度の運用は学校・教育委員会ごとに異なるため、在籍校と教育委員会への確認が欠かせない
案内役

出席扱いという仕組みそのものの考え方は、フリースクールと出席扱いの仕組みで詳しく説明しています。義務教育段階の内容が中心ですが、学校と連携しながら進める流れは高校でも共通です。

保護者

制度はわかりました。肝心の、高校生を受け入れてくれるフリースクールはどう探せばいいですか。

高校生を受け入れるフリースクールの探し方

案内役

フリースクールは施設ごとに対象年齢が異なり、小中学生までのところもあれば、高校生年代まで受け入れるところもあります。探すときは、まず対象年齢に高校生年代が含まれるかを確認してください。当サイトでは施設ごとに対象年齢や活動内容、連絡先を掲載しているので、お住まいの都道府県から絞り込んで探せます。

保護者

見学のときは、何を確認すればいいでしょうか。

案内役

基本は他の年代と同じですが、高校生の場合は特に次の点を見てほしいです。

高校生の施設選びで確認したいこと

確認項目見るポイント
対象年齢高校生年代が対象に含まれるか。同年代の子が実際に通っているか
在籍校との連携活動の報告など、在籍する高校と連携した経験があるか
学びと進路単位修得や高卒認定、進学に向けた学習を支援した経験があるか
通い方週1日や午後だけなど、本人の体調に合わせて通い方を選べるか
案内役

見学時に使える質問リストはフリースクール見学チェックリストにまとめています。体力や気持ちの面で外出がむずかしい時期は、オンラインフリースクールという形の居場所もあります。

保護者

費用も気になります。

案内役

費用は施設による差が大きいので、フリースクールの費用を参考にしつつ、見学時に直接確認してください。高校生の場合は、在籍校の学費と居場所の費用が重なる期間をどう考えるかも家計の計画に関わります。無理なく続けられるかどうかを、金額とあわせて見ておくと安心です。

保護者

通信制高校への転校という話もよく聞きます。フリースクールとはどう違うのでしょうか。

通信制高校・サポート校との違い

高校生の不登校からの3つの道。在籍したままフリースクールを居場所にする、通信制高校へ転校して卒業を目指す、高卒認定で大学等の受験資格を得るという3つの選択肢の図
案内役

よく混同されるので、この節で3つの違いを確認しておきましょう。通信制高校は学校教育法にもとづく高校の課程で、レポートの提出(添削指導)、スクーリングと呼ばれる面接指導、試験などで学習し、卒業には74単位以上の修得が必要です。卒業すれば高校卒業の資格が得られます。一方、フリースクールは学校ではなく、学校の外の居場所・学びの場です。

保護者

サポート校というのは何ですか。

案内役

文部科学省の通信制高校の案内サイトでは、通信制高校のサテライト施設のうち「学習等支援施設」がサポート施設として説明されています。進路選択や心身の健康の相談、学習活動の支援などの面で通信制高校に連携協力する施設で、それ自体は高校ではありません。サポート校に通うだけで卒業資格が得られるわけではなく、在籍する通信制高校の卒業要件を満たすことが前提になります。

フリースクール・通信制高校・サポート校の違い

項目フリースクール通信制高校サポート校(学習等支援施設)
位置づけ学校外の居場所・学びの場学校教育法上の高校の課程通信制高校と連携する支援施設
卒業資格得られない74単位以上の修得などで高校卒業施設そのものでは得られない
主な役割居場所・生活リズム・学び直し高校卒業に向けた履修・単位修得通信制での学習・生活・進路の支援
案内役

今の高校に在籍したままフリースクールを居場所にする、通信制高校に転校して自分のペースで卒業を目指す、通信制とフリースクールを組み合わせる、など道はひとつではありません。どれが合うかはお子さんの状態や希望によって変わるので、比べながら考えていきましょう。

保護者

もし今の高校を離れることになったら、進学の道は閉ざされてしまいますか。

高卒認定という選択肢

案内役

閉ざされません。高等学校卒業程度認定試験、いわゆる高卒認定という国の試験があります。文部科学省の案内では、さまざまな理由で高校を卒業できなかった人などの学習成果を適切に評価し、高校を卒業した人と同等以上の学力があるかどうかを認定する試験、と説明されています。合格すると大学・短大・専門学校の受験資格が得られ、就職や資格試験などにも活用できます。

保護者

合格すれば、高校を卒業したことになるのですか。

案内役

そこは注意が必要です。高卒認定はあくまで「同等以上の学力」を認定する試験で、高校卒業の資格そのものが得られるわけではありません。それでも、大学や専門学校への進学の道を開く現実的な選択肢のひとつです。受験資格や試験科目は年度によって見直されるため、受験を考える段階で文部科学省の案内ページから最新の情報を確認してください。

保護者

選択肢がいろいろあると知って、少し落ち着きました。

案内役

それが何よりです。最後に、迷ったときにどこへ相談すればいいかをお話しします。

相談先と次の一歩

保護者

まず、誰に相談すればいいでしょうか。

案内役

在籍校がある間は、担任や学年主任に加えて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーへの相談を学校を通じて申し込めます。国の通知でも、この2つの専門職は相談支援体制の両輪と位置づけられています。本人がまだ動けない時期は、保護者だけで相談する形でもかまいません。

保護者

学校に相談しづらいときはどうすればいいですか。

案内役

都道府県や市区町村の教育相談窓口など、学校の外にも相談先があります。国の通知でも、高校へ進学したものの学校に通えない子や中途退学した子への相談窓口・受け皿の必要性が示されています。ひとつの窓口にこだわらず、並行して使って大丈夫です。

  1. 在籍校に現状を伝え、出席扱いや単位・進級の扱いを確認する
  2. スクールカウンセラー等への相談を申し込む(保護者だけでも可)
  3. フリースクールなど居場所の候補を探し、見学を申し込む
  4. 通信制高校への転校や高卒認定など、進路の選択肢を比べる
保護者

焦らず、順番にやってみます。

案内役

高校生の時期は、同級生の進級や受験と比べて焦りが生まれやすいものです。ただ、国の通知が示すとおり、目指すのは登校という結果ではなく、本人が自分の進路を主体的に選べるようになることです。お子さんの回復のペースを尊重しながら、使える制度と居場所を少しずつ整えていきましょう。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

参考資料(一次情報)