保護者向けガイド
小学校低学年の不登校とフリースクール|選び方と相談先
公開日: 2026-08-13 / 最終確認日: 2026-08-13
保護者小学2年生の子どもが、学校に行けなくなって1か月になります。中学生の不登校はよく聞きますが、こんなに小さいうちから行けなくなるなんて、うちの子だけではないかと不安です。
案内役ご不安なお気持ち、よくわかります。まずお伝えしたいのは、低学年の不登校は決して珍しいことではない、という事実です。文部科学省の令和6年度の調査では、小学校の不登校児童数は137,704人にのぼり、小・中学校の合計では353,970人と12年連続で増えて過去最多になりました。低学年に限っても、全国で数万人規模の子どもたちが同じ状況にあります。
保護者低学年だけでも数万人もいるんですか。
案内役はい。同じ調査の学年別の数字を見ると、令和6年度は小学1年生が8,738人、2年生が14,125人、3年生が19,460人です。学年が上がるほど人数は増えますが、入学して間もない1年生でも9千人近くいます。「うちの子だけ」ではまったくない、というところから一緒に考えていきましょう。
低学年の不登校は珍しくない
保護者学年ごとの人数を、もう少し詳しく知りたいです。
案内役文部科学省が毎年公表している調査の、令和6年度の小学校の学年別データがこちらです。
小学校の学年別不登校児童数(令和6年度・全国)
| 学年 | 不登校児童数 |
|---|---|
| 小学1年生 | 8,738人 |
| 小学2年生 | 14,125人 |
| 小学3年生 | 19,460人 |
| 小学4年生 | 25,322人 |
| 小学5年生 | 31,979人 |
| 小学6年生 | 38,080人 |
出典: 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
案内役低学年(1〜3年生)だけで4万人を超えています。なお、小学1年生については前年度より人数が減った、という動きも同じ調査で報告されています。
保護者これだけの人数がいるなら、支援の仕組みもあるんですよね。
案内役あります。国の令和元年10月25日の通知では、不登校の支援は「学校に登校する」という結果だけを目標にするのではなく、子どもが社会的に自立することを目指す、という考え方が示されています。不登校の時期が休養や自分を見つめ直す意味を持つことがある、とも書かれています。低学年ならなおさら、焦って登校再開だけをゴールにしなくてよい、というのが国の示す方向性です。ただ一方で、学業の遅れなどのリスクへの留意も同じ通知に書かれているので、家庭で抱え込まずに外の支援とつながることが大切になります。
保護者焦らなくていいと聞いて、少し落ち着きました。
低学年ならではの悩み
案内役ここからは、低学年のご家庭からよく聞かれる悩みを見ていきます。中高生の不登校とは違う難しさが、低学年にはありますよね。
保護者まさにそうなんです。一人で留守番をさせられないので、私が仕事を休むか在宅にするしかなくて。それに、私がそばを離れると泣いてしまうこともあって、フリースクールに預けるどころではない気もしています。
案内役その2つは、低学年のご家庭に特有の大きなテーマです。まず前提として、留守番の可否や親子の距離のとり方はお子さんの状況によってさまざまで、「こうすべき」という一つの正解はありません。保護者と離れることへの強い不安がどの程度のものかは、専門的な視点での見立てが役に立つ場面です。国の通知でも、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは相談支援体制の「両輪」と位置づけられていて、在籍校を通じて相談を申し込めます。無料で利用できる公的な相談ルートなので、まずここで話してみるのが一つの入口です。
保護者学校に行けていなくても、スクールカウンセラーには相談していいんですか。
案内役はい、在籍している学校の児童と保護者のための仕組みなので、登校できていない期間でも相談できます。国の通知は、保護者と課題意識を共有して一緒に取り組む信頼関係づくりや、保護者が気軽に相談できる体制を整えることが重要だ、と学校側に求めています。つまり「親が学校に相談を持ちかけること」自体が、制度の想定している使い方です。仕事との両立で限界を感じている、という生活面の困りごとも、遠慮せずそのまま伝えて大丈夫です。
低学年のご家庭でよくある悩みと相談の入口
- 一人で留守番ができず、保護者の仕事との両立が難しい → 在籍校・スクールソーシャルワーカーに生活面ごと相談
- 保護者と離れることへの不安が強い → スクールカウンセラーに見立てを相談(無理な分離はしない)
- 家庭学習を見る負担が大きい → 出席扱いの仕組みやICT教材の活用を学校と相談
保護者悩みごと相談していいんですね。では、フリースクールを考えるときは何に気をつければいいですか。
低学年の子のフリースクール選びで確認したいこと
案内役まず、フリースクールとはどんな場所かをおさえておきましょう。文部科学省のリーフレットでは、学校や教育支援センター以外の、日中の時間帯に不登校の子どもが学習をしたり興味のあることに取り組んだりできる場所、と説明されています。一定の要件を満たせば、在籍校での出席認定や成績評価の対象になります。ただし、受け入れている年齢や過ごし方は施設ごとに大きく異なります。低学年のお子さんの場合、次の点を見学前に確認しておくと安心です。
低学年で確認したいポイント
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 受け入れ学年 | 小学生、特に1〜3年生の受け入れ実績があるか |
| 保護者の同伴 | 慣れるまで親が同室・同伴できるか。付き添いの卒業までの進め方 |
| 送迎 | 送迎の必要性と、送迎サービスや駅からの動線の有無 |
| 過ごし方 | 低学年の子に合った遊び・活動があるか。異年齢の中での見守り体制 |
| 利用頻度 | 週1回や短時間から始められるか |
| 在籍校との連携 | 出席扱いに向けた学校への報告実績があるか |
保護者親の同伴も聞いていいんですね。
案内役むしろ低学年では大事な質問です。最初の数週間は保護者が同室で過ごし、少しずつ離れる時間を延ばしていく、といった進め方に対応している施設もあれば、原則お子さんのみの受け入れという施設もあります。お子さんが安心して通えるかどうかは見学時の反応にもあらわれるので、可能であれば体験利用をして、本人の様子を見てから決めるのがおすすめです。見学時の観点はフリースクール見学のチェックリストに詳しくまとめています。費用の考え方はフリースクールの費用をご覧ください。
無理に通わせ始めない
低学年では、新しい場所そのものが大きな負担になることがあります。本人が強く嫌がる場合は、時期を置く、オンラインや訪問型の支援を検討するなど、選択肢は一つではありません。自宅から通える範囲に施設がない場合は近くにフリースクールがないときの選択肢やオンラインフリースクールも参考にしてください。
保護者施設に通う場合、学校の出席はどうなるのでしょうか。
出席扱いと学校との連携
案内役フリースクールなど学校外の施設で相談・指導を受けた日数は、要件を満たす場合に、在籍校の校長の判断で指導要録上「出席扱い」になることがあります。根拠は文部科学省の令和元年10月25日の通知(別記1)で、要件の第一に挙げられているのが「保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること」です。つまり、施設を利用し始める前後で学校とこまめに連絡を取っておくことが、そのまま出席扱いへの布石になります。
保護者通えば自動的に出席になる、というわけではないんですね。
案内役そのとおりです。出席扱いにするかどうかは校長の判断で、施設での支援内容が適切かどうかを学校や教育委員会が確認する流れになっています。低学年のうちは内申点などへの直接の影響は大きくありませんが、学校とのつながりを保つ意味でも、早めに担任へ「フリースクールの利用を考えている」と伝えておくとその後がスムーズです。申請の流れや要件の詳細はフリースクールと出席扱いの仕組みで説明しています。
保護者学校との連携が大事なんですね。ほかに使える支援はありますか。
フリースクール以外の選択肢と相談先

案内役公的な選択肢として、自治体が設置する教育支援センターがあります。国の通知では、通所を希望する子への支援だけでなく、通所を希望しない子への訪問型支援も含めて、不登校支援の中核となることが期待されている機関です。多くの場合は無料で利用でき、フリースクールと並行して検討する価値があります。フリースクールとの違いは教育支援センターとフリースクールの違いにまとめています。
保護者どこから動き始めればいいか、最後に確認させてください。
案内役文部科学省のリーフレットでは、不登校が続いて学習や生活に不安がある場合、まずは学校か教育委員会の不登校相談担当に相談するよう案内されています。そこから教育支援センターや地域のフリースクールなど、お子さんに合う場につながっていくのが基本の流れです。
- 在籍校に現状を伝え、スクールカウンセラー等への相談を申し込む
- 教育委員会の不登校相談担当や教育支援センターに問い合わせる
- 低学年の受け入れ実績があるフリースクールを探し、親子で見学・体験する
- 利用を決めたら、出席扱いについて学校と相談する
案内役休み始めた直後の家庭での受けとめ方は不登校の初期に親ができる対応で、フリースクールの制度的な位置づけはフリースクールとはで詳しく扱っています。低学年の不登校は長い目で見れば選択肢の多い時期です。ご家庭だけで抱え込まず、使える窓口を一つずつ頼ってみてください。
この記事について
この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。