保護者向けガイド

フリースクールの一日の流れ|何をして過ごす?

公開日: 2026-08-21 / 最終確認日: 2026-08-21

保護者

子どもにフリースクールを勧めてみたいのですが、正直なところ、中で何をして過ごすのかが想像できません。学校のように決まった時間割があるわけではないんですよね。

案内役

はい、学校のような全国共通の時間割はありません。文部科学省の資料では、フリースクール等は学校や教育支援センター以外の場所で、日中の時間帯に不登校の子どもが学習をしたり興味のあることに取り組んだりできる場所とされています。過ごし方は施設ごとに違いますが、公的な調査から多くの施設に共通する一日の骨格は見えてきます。この記事では、こども家庭庁が令和6年度に公表した調査データをもとに、標準的な流れをたどっていきます。

保護者

施設ごとに違う前提で、だいたいの目安が知りたいです。まず、朝から夕方まで、どの時間帯にやっているものなんですか。

開所時間帯|朝から夕方前までが基本

案内役

こども家庭庁の調査(不登校の子どもを受け入れている民間施設等832団体が回答)では、平日の開所時間帯は「午前中から開所」が78.2%で最も多く、フリースクール(フリースペースを含む)に限ると約9割が午前中から開いています。1日の開所時間は「5〜7時間未満」が36.6%で最多で、次が「7〜9時間未満」の26.5%でした。報告書はこの結果を、通常の小・中学校の時間割と同程度からやや短い時間設定の団体が多い、とまとめています。

保護者

朝に始まって夕方前に終わる、学校より少し短いくらいのイメージですね。曜日は毎日開いているんでしょうか。

案内役

フリースクールを主な活動とする団体では、約半数が週5日開所しています。一方で、土曜日に開いている団体は3割程度、日曜日・祝日は約1割にとどまります。学校と同じように、平日の日中が活動の中心と考えておくと実態に近いです。

保護者

平日昼間が基本なんですね。

開所状況の目安(こども家庭庁 令和6年度調査)

項目調査結果
平日の開所時間帯午前中から開所が78.2%(フリースクールでは約9割)
平日の開所時間5〜7時間未満が36.6%で最多、次いで7〜9時間未満26.5%
週の開所日数フリースクールでは約半数が週5日
土日祝の開所土曜は3割程度、日曜・祝日は約1割

回答は民間施設等832団体(うちフリースクールを主な活動とする団体は393団体)。

案内役

開いている時間帯がつかめたところで、次はその中で子どもがどう過ごすかを見ていきましょう。

一日の流れの例

フリースクールの一日の流れ。登所、予定を決める、午前は学習、昼食、午後は活動、帰りの6ステップ
保護者

子どもは、開所時間の中で具体的にどう過ごすんですか。

案内役

多くの施設に共通する要素を並べると、次のような流れになります。ここに挙げるのは、調査で実施率の高かった活動をもとに編集部が組み立てた例で、時間の区切りや順番は施設ごとに違います。骨格のイメージとして見てください。

  1. 登所・あいさつ: 受け入れ時間の幅の中で到着し、あいさつや雑談から始まる
  2. その日の予定決め: スタッフと話しながら、学習や活動の予定を本人が選ぶ
  3. 午前の時間: 個別の学習支援(教科の勉強、ドリル、読書など)に取り組む施設が多い
  4. 昼食: 持参した弁当のほか、昼食づくりを調理体験として日課に組み込む施設もある
  5. 午後の時間: 体験活動(スポーツ、芸術、自然体験、社会体験など)や自由時間
  6. 帰りの時間: 片付けや振り返りをして、それぞれのタイミングで帰る
保護者

「その日の予定を本人が選ぶ」というのは意外でした。大人が時間割を決めるのではないんですね。

案内役

そこがフリースクールらしいところです。調査でも、支援や活動の工夫として「提供する活動内容について、こどもの意向を把握する機会を設けている」という回答が最も多く、一人一人のニーズに応じた個別の支援が行われていることがうかがえる、とまとめられています。決まったカリキュラムをこなす場所ではなく、本人と相談しながらその日の過ごし方を組み立てる運用が広く行われています。

保護者

全員一斉ではなく、その子ごとの予定なんですね。

何をして過ごす?活動の中身

保護者

「学習」や「体験活動」と言われても、まだ少しぼんやりしています。実際にはどんな活動が多いんですか。

案内役

同じ調査で活動・支援内容を尋ねた結果では、「個別の学習支援」が77.6%で最も多く、次いで「相談、カウンセリング」が75.5%、「調理体験(昼食づくりなど)」が67.8%でした。さらにフリースクールに限ると、9割近くの施設・団体が個別の学習支援を実施しつつ、社会体験・自然体験・調理体験・芸術体験・スポーツといった体験プログラムも、それぞれ75%程度の施設・団体が実施しています。勉強だけの場所でも、遊びだけの場所でもない、というのが実態に近いです。

実施率の高い活動・支援内容(全体832団体)

活動・支援内容実施率
個別の学習支援77.6%
相談、カウンセリング75.5%
調理体験(昼食づくりなど)67.8%

フリースクールを主な活動とする団体では、個別の学習支援は9割近く、社会体験・自然体験・芸術体験・スポーツ等の体験プログラムもそれぞれ75%程度が実施。

保護者

昼ごはんをみんなで作る施設もあるんですね。

案内役

はい。調理体験を昼食づくりとして日課に組み込む形は、実施率67.8%という数字が示すとおり珍しくありません。もうひとつ注目してほしいのは、相談・カウンセリングの実施率が学習支援と並んで高いことです。勉強を進めることと同じくらい、安心して話せる関係づくりが重視されています。

保護者

親のほうは、子どもの様子をどうやって知ればいいんでしょうか。

案内役

家庭との連携も調査項目になっていて、定期的な面談を61.7%、保護者向けの相談・カウンセリング・講座を54.0%の団体が実施しています。通わせたあとも面談などで様子を聞ける施設が多数派です。どんな頻度で報告があるかは、見学の際に確認しておくと安心です。

保護者

預けたら終わり、ではないんですね。少し安心しました。

施設タイプによる一日の違い

保護者

ここまでの流れは、どの施設でも同じなんでしょうか。タイプによって違いはありますか。

案内役

かなり違います。大きくは、教科学習の支援に力点を置く施設、居場所づくりに力点を置く施設、自然体験や創作などの体験活動に力点を置く施設、という力点の違いで見るとわかりやすいです。同じ調査でも、フリースクールでは約半数が週5日開所している一方、こども食堂や居場所の提供を主な活動とする団体では週1日の運営が比較的多く、通う頻度の前提からして異なります。施設タイプの全体像はフリースクールとはで説明しています。

保護者

毎日通える施設なのか、週に数日の居場所なのかで、一日の意味合いも変わりそうですね。

案内役

そのとおりです。当サイトのフリースクール検索では、地域や対応学年から候補を絞り込めます。開所日数や活動の力点は施設ごとの情報や問い合わせで確認できるので、「うちの子は毎日通う場所を求めているのか、週に数回の安心できる居場所を求めているのか」を家庭の側で言葉にしておくと、候補を比べやすくなります。

出席扱いと一日の過ごし方

保護者

フリースクールで過ごした日は、学校の出席になるんでしょうか。過ごし方の中身と関係がありますか。

案内役

関係があります。文部科学省の令和元年10月25日付通知では、義務教育段階の不登校の子どもが学校外の民間施設で指導・助言等を受けている場合の、指導要録上の出席扱いの仕組みが示されています。ただし自動的に認められるものではなく、在籍校が個々の状況を踏まえて判断します。施設でどんな学習や活動をしているかを在籍校が把握できることが前提になるため、一日の過ごし方や記録の残し方は判断の材料にもなります。詳しい要件や手続きは出席扱いの記事で扱っています。

出席扱いは在籍校・教育委員会の判断です

出席扱いになるかどうかは、施設での活動内容や在籍校・教育委員会の判断によって変わります。文部科学省の保護者向けリーフレットでも、学習や生活に不安がある場合はまず学校・教育委員会の不登校相談担当に相談することが案内されています。施設を決める前後で、必ず在籍校に確認してください。

保護者

施設選びと並行して、学校にも相談しておいたほうがいいんですね。

見学で確認したいこと

案内役

はい。そしてもうひとつ大事なのが見学です。この記事で見てきたのはあくまで調査から見える平均像なので、実際の一日は施設ごとに違います。一日の流れこそ、見学で確認する価値が最も高い項目です。

保護者

見学では、どんなことを聞けばいいですか。

  1. 平日の受け入れ時間帯と、遅い時間から参加してもよいか
  2. 午前・午後の過ごし方の実例(直近の一日の様子を聞いてみる)
  3. 昼食の形(持参か、調理体験か、近くで買うのか)
  4. 学習と自由時間のバランス、本人が選べる範囲
  5. 在籍校への活動報告など、出席扱いに関わる運用
案内役

この5点を聞くと、その施設の一日がかなり具体的に見えてきます。見学時の質問リスト全体は見学チェックリストにまとめているので、あわせて使ってください。費用面の確認ポイントはフリースクールの費用ガイドで扱っています。

保護者

まず候補を探して、見学で一日の流れを確かめてみます。

よくある質問

保護者

最後に、いくつか確認させてください。毎日通わないといけませんか。

案内役

いいえ、通う日数は施設と相談して決める形が一般的です。週5日開所している施設でも、週数日や午後だけといった通い方に応じてもらえるかは施設ごとに異なります。本人の体調やペースに合わせられるかを、見学時に確認してください。

保護者

学校の授業のような勉強の時間はありますか。

案内役

授業形式で進める施設もありますが、調査では「個別の学習支援」を実施する施設が最も多く、一人一人のペースに合わせて個別に学ぶ形が中心です。教科学習にどこまで力を入れるかは施設の方針によって差があるため、学習面を重視するなら見学時に具体的な進め方を聞いてみてください。

保護者

行っても、何もしないで過ごす日があっても大丈夫でしょうか。

案内役

多くの施設は、子どもの意向を確かめながら活動を決める運用をとっており、ゆっくり過ごす時間も含めて本人のペースを尊重する方針の施設が少なくありません。どこまで見守ってもらえるかは施設の考え方によるため、遠慮せずに見学で率直に聞いてみることをおすすめします。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

参考資料(一次情報)