保護者向けガイド

高知のフリースクール補助金と出席扱い

公開日: 2026-10-02 / 最終確認日: 2026-10-02

保護者

高知市に住んでいます。中学2年の子が2026年の春から学校に行けなくなり、市内のフリースクールを見学しようと考えています。ただ、月謝が続けられるか不安です。高知県にフリースクールの補助金はありますか。

案内役

高知県には「不登校対策施設運営支援事業費補助金」という制度がありますが、これはフリースクール等の施設の設置者に交付される補助金で、保護者が払う利用料への直接の補助ではありません。2026年10月2日時点で高知県と県内市町村の公式ページを調べたかぎり、保護者の利用料を補助する制度は確認できていません。そのかわり高知県は、令和7年3月に「高知家の子どもたちが誰一人取り残されない学びを保障するためのガイドライン」をまとめ、学校外の施設に通う場合の出席扱いの考え方を県として示しています。この記事では、県の補助金の中身、月謝の目安、ガイドラインが示す出席扱いの要件、相談の進め方、無料で使える公的な窓口の順に、公式資料で確認できたことをお話しします。

高知県の補助金は誰に出るお金か

保護者

補助金があるなら、申請すれば月謝が軽くなるのかと思っていました。

案内役

交付要綱を読むと、お金の受け取り手は保護者ではなく施設側です。高知県教育委員会の「不登校対策施設運営支援事業費補助金交付要綱」は、児童生徒が通所するフリースクール等が実施する環境整備及び運営事業に要する経費の一部を、その施設の設置者に対して予算の範囲内で交付すると定めています。補助基準額は1施設当たり年間上限750,000円、補助率は補助対象経費の2分の1以内です。対象経費は、学習支援に使うパソコン等の備品費・教材費・図書費、体験活動の施設利用料やバス借上料、フリースクールとして使う施設・建物の賃借料と管理費、机椅子や冷暖房器具などの施設環境の整備費です。

保護者

施設の運営を支えるお金なんですね。

案内役

そうです。保護者がこの補助金を申請する仕組みにはなっていません。ただ、通う施設がこの補助を受けていれば、教材や設備が整いやすくなる面はあります。

保護者

どんな施設が対象になるのですか。

案内役

要綱の第3条が15の要件を並べていて、県内に所在すること、週3日以上市町村立学校と同様の時間帯に開設していること、児童生徒を対象とした1年以上の相談・支援の実績があること、指導に必要な職員を複数人有していること、学校と十分な連携・協力関係を構築していることなどが挙げられています。保護者として覚えておきたいのは、在籍校において指導要録上出席扱いと認められている通所者がいることという要件です。県が補助する施設は、少なくとも1人は出席扱いを認められた子が通っている施設、という形になります。

項目交付要綱で確認できた内容(令和7年4月1日施行)
補助を受ける人フリースクール等の施設の設置者(保護者は申請できない)
補助基準額1施設当たり年間上限750,000円
補助率補助対象経費の2分の1以内
主な対象経費学習支援の備品・教材費、体験活動費、施設の賃借料・管理費、施設環境の整備費
主な施設要件県内所在/週3日以上の開設/1年以上の支援実績/職員複数人/学校との連携/出席扱いと認められた通所者がいること
担当課高知県教育委員会事務局 人権教育・児童生徒課(088-821-4937)
保護者

見学のときに「この補助を受けていますか」と聞いてもいいでしょうか。

案内役

聞いて差し支えない内容です。令和8年度の申請期限は第1期が令和8年6月30日17時、第2期が令和8年9月30日17時と県の通知に示されていて、予算の範囲内での補助になるため第1期の申請状況によって第2期の受付を実施しない場合があると書かれています。要件を満たす施設でも交付されるとは限らないので、「受けている/受けていない」で施設の良し悪しを決める材料にはしないでください。施設が県の研修や連絡協議会に参加しているかを知る手がかりにはなります。

保護者

利用料の補助がないのは残念ですが、事情はわかりました。

案内役

月謝の見通しは先に立てておきたいところです。次に費用の目安を見ます。

月謝の目安と、高知で公開されている料金

保護者

フリースクールの月謝は、だいたいどのくらいかかるものですか。

案内役

高知県内だけを対象にした公的な料金調査は確認できていないので、全国調査が目安になります。こども家庭庁の令和6年度調査研究では、フリースクール(フリースペースを含む、回答393施設)で毎月かかる金額は「10,001〜30,000円」が37.9%、「30,001〜50,000円」が26.7%で、「50,001円以上」は10.7%でした。同じ調査の回答全体(832施設)では「10,001〜30,000円」が26.4%で最も多く、次いで「0円」が22.4%、「30,001〜50,000円」が16.0%です。全体で「0円」が2割を超えるのは、こども食堂やこどもの居場所の提供を活動内容とする団体が含まれるためで、フリースクールに限ると月1万円台から5万円の範囲が中心だと読めます。

保護者

高知の施設の料金は、どこで見られますか。

案内役

施設が公式サイトで公開している場合があります。当サイトが掲載しているフリースクール高知ONE(高知市比島町)は、公式サイトの「時間割と料金」で週1回コース11,000円/月、週2回コース22,000円/月、通い放題コース33,000円/月(いずれも税込)、入学金22,000円(初回のみ)と公開しています。回数で料金が変わる仕組みなので、週に何日通うかによって家計への影響が変わります。費用の考え方そのものはフリースクールの費用にまとめました。

費目目安
月額(全国・フリースクール等393施設)10,001〜30,000円が37.9%/30,001〜50,000円が26.7%/50,001円以上が10.7%
高知県内の公開例(フリースクール高知ONE)週1回11,000円/週2回22,000円/通い放題33,000円(いずれも月額・税込)、入学金22,000円
保護者

回数で変わるなら、まずは週1回から試す考え方もありますね。

案内役

無理のない回数から始める相談は、施設側も慣れています。ここで押さえておきたいのが、高知県のガイドラインが料金の明示そのものを施設の要件に挙げている点です。著しく営利本位でなく、入会金、授業料(月額・年額等)、入寮費(月額・年額等)等が明確にされ、保護者等に情報提供がなされていることと書かれています。料金表や追加費用の説明をはっきり出してくれるかどうかは、見学で確かめる価値のある観点です。

保護者

料金の説明も、見るべきポイントなんですね。

案内役

はい。では、費用とあわせて気になる出席扱いの話に進みます。

高知県のガイドラインが示す出席扱いの要件

保護者

フリースクールに通えば、学校の出席になるのでしょうか。

案内役

自動的に出席になるわけではなく、在籍校の校長が判断します。高知県教育委員会のガイドラインは、不登校児童生徒が学校外の施設で相談・指導を受けるとき、次の要件を満たすときに校長が指導要録上の出席扱いとできると示しています。要件は、当該施設(教育支援センターや県や市が認める民間施設等)における相談・指導が社会的な自立を目指すものであること、登校を希望しているかどうかにかかわらず自ら登校を希望した際に円滑な学校復帰が可能となるよう個別指導等の適切な支援を実施していること、保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること、訪問時による対面指導が定期的に行われていることの4つです。判断するのは学校の校長で、施設側が決めることではありません。

保護者

「県や市が認める民間施設」というのは、認定施設の一覧があるということですか。

案内役

公開された認定リストという形ではありません。ガイドラインは、民間施設での相談・指導が個々の児童生徒にとって適切かどうかは、校長が設置者である教育委員会と十分な連携をとって判断するものとし、通所または入所して定期的・継続的に利用する場合を前提としています。つまり「どの施設か」だけでなく「その子にとって適切か」を、学校と教育委員会が一人ずつ見ていく仕組みです。ガイドラインのQ&Aでも、すでに出席扱いを認められた施設であっても、保護者から学校への申し出と協議の後に、改めてその施設が当該児童生徒にとって適切かを判断するために視察は必要だと考えると説明されています。文部科学省の令和元年10月25日の通知(別記1)も、民間施設の適切さは校長が設置者である教育委員会と十分な連携をとって判断するものとしていて、県のガイドラインはこの考え方を高知県の運用として具体化したものです。

保護者

施設が学校とどのくらい連絡を取るのかも関係しますか。

案内役

関係します。ガイドラインは施設と学校の関係について、児童生徒やその家庭を支援するために必要な情報等を定期的に交換する目安として少なくとも月1回程度を挙げ、施設と家庭の関係については施設での指導経過を保護者に定期的に連絡する目安として最低でも週1回程度を挙げています。見学のときに「学校へはどのくらいの頻度で報告を出していますか」「保護者への連絡はどのくらいですか」と聞くと、この目安に照らして考えやすくなります。

ガイドラインが示す観点目安として書かれている内容
相談・指導の目的社会的な自立を目指すものであること
学校復帰への備え自ら登校を希望した際に円滑な学校復帰が可能となる個別指導等の支援
保護者と学校十分な連携・協力関係が保たれていること
対面指導訪問時による対面指導が定期的に行われていること
施設と学校の情報交換少なくとも月1回程度
施設から家庭への連絡最低でも週1回程度
料金の明示入会金・授業料等が明確で保護者等に情報提供されていること

この情報の時点と限界

この記事の制度情報は、2026年10月2日時点で高知県・高知市・文部科学省・こども家庭庁の公式資料から確認できたものです。出席扱いにするかどうかは在籍校の校長が教育委員会と連携して判断するもので、要件を満たせば認められると約束できる性質のものではありません。高知県教育委員会のガイドラインは、各市町村が地域の状況に応じたガイドライン(基本方針)を策定し、出席扱いを判断する具体的な手続きについて各学校と共通理解を図ることを求めているため、手続きの細部はお住まいの市町村や学校で異なる可能性があります。補助制度の有無・金額・要件も年度で変わるため、判断の前に在籍校と市町村教育委員会、高知県教育委員会事務局人権教育・児童生徒課(088-821-4937)へ最新の内容を確認してください。

保護者

要件はわかりました。実際には、どの順番で動けばいいのでしょうか。

案内役

学校への相談を先に置くのが進めやすい順番です。

出席扱いの相談をどう進めるか

高知県で出席扱いを相談する流れの4ステップ。1 学校に相談、2 施設を見学、3 学校へ伝える、4 校長が判断
保護者

先にフリースクールを決めてから学校に言うのでは、遅いですか。

案内役

遅いとは言えませんが、先に学校に相談しておくほうが手戻りが少なくなります。ガイドラインのQ&Aにあるとおり、保護者から学校への申し出と協議の後に、その施設が子どもに合っているかを判断するための視察が想定されています。学校と教育委員会が見てから判断する流れなので、見学の段階で担任やスクールカウンセラーに「ここを検討しています」と伝えておくと、学校側も動きやすくなります。候補が複数あるうちから話しておいて構いません。

  1. 在籍校の担任・学年主任・スクールカウンセラーに、学校外の学びの場を検討していると伝える
  2. 候補の施設を見学し、支援内容・開設曜日・料金の内訳・学校への報告頻度を確認する
  3. 施設名を学校に伝え、出席扱いの取り扱いと手続き(学校と教育委員会のやりとり、施設から提出する書類の様式)を学校に確認する
  4. 通い始めたら、施設から学校への報告と保護者への連絡が続いているかを見守る
  5. 指導要録上の出席扱いは校長が判断するため、学期ごとに取り扱いの状況を学校に確かめる
保護者

学校に伝える前に、自分で確かめておくことはありますか。

案内役

3つあります。1つ目は、お住まいの市町村の教育委員会に「フリースクール利用料の補助はあるか」「出席扱いの手続きの基本方針はあるか」を直接聞くことです。2026年10月2日時点で県内市町村の利用料補助は公式ページで確認できていませんが、確認できなかったことと制度がないことは同じではなく、年度の途中で始まる場合もあります。2つ目は、施設が学校に出す報告書の形があるかどうかを施設に聞くことです。3つ目は、欠席の記録と通所の記録を自分の手元にも残しておくことです。

保護者

市町村に直接聞くのが早いということですね。

案内役

高知県は市町村ごとに規模差が大きいので、県の方針と地元の運用を両方確かめるのが確実です。他県の助成の例はフリースクールの自治体別助成制度に、出席扱いの一般的な条件は出席扱いの条件と手続きにまとめています。見学で聞く項目は見学時のチェックリストを使ってください。

保護者

費用の負担が心配なときは、ほかに選択肢はありますか。

案内役

高知県には無料で使える公的な場がいくつかあります。

無料で使える公的な居場所と相談窓口

保護者

お金のかからない居場所から始めることもできますか。

案内役

できます。高知県のガイドラインによると、教育支援センターは市町村が設置していて、令和6年7月現在、県内の25市町村に27カ所が設置されています。県の心の教育センターが出している一覧(令和8年5月19日現在)には、高知市の「みらい」(高知市桟橋通2丁目1-50)から大月町教育支援センターまで、25市町村の名称・所在地・問い合わせ先が載っています。高知市の教育支援センター「みらい」は、不登校状態にある児童生徒に関わる教育相談と、社会的自立を目指した支援(全体通所支援・個別通所支援・訪問支援等)を平日の午前8時30分から午後5時15分に行っていて、あらかじめ電話で面接時間の予約をする形です。教育支援センターとフリースクールの違いは教育支援センターとフリースクールの違いで説明しています。

保護者

家から出るのがまだ難しいときはどうでしょうか。

案内役

高知県心の教育センターの「こころオンラインサポート」があります。メタバース空間でアバターを操作しながら、自主学習や他の参加者との交流ができる取り組みで、利用料は無料です。実施曜日と時間は月・金曜日が9時30分から11時30分、火・水・木曜日が13時30分から15時30分で、学籍の有無に関わらず18歳以下の方が利用できます。学校配付の1人1台パソコンでも参加できると案内されていて、申し込みはまず電話(088-821-9909)です。中高生には高知市永国寺の居場所「Kochi Teens Base」も案内されています。

保護者

親としてどこに相談すればいいかも知りたいです。

案内役

高知県心の教育センターの来所相談は料金が無料で、事前予約制です。予約電話番号は088-821-9909で、当日の予約受付はしていないため日を分けて連絡してください。子どもの相談予約は保護者からの申し込みが必要で、心の教育センター(高知市大原町)以外に田野町の東部相談室、四万十市の西部相談室も選べます。電話相談は同じ番号で月曜から金曜の9時から17時(土日・祝日・年末年始を除く)、メール相談(kodomo24@g.kochinet.ed.jp)は24時間受付です。緊急性が高いときは24時間子どもSOSダイヤル(0120-0-78310)が24時間受付で、保護者も相談できます。

高知での問い合わせ先の使い分け

聞きたいこと問い合わせ先
出席扱いの取り扱い・手続き子どもが在籍している学校(判断は校長)
市町村の補助・出席扱いの基本方針お住まいの市町村教育委員会
県の補助金(施設向け)の制度内容高知県教育委員会事務局 人権教育・児童生徒課(088-821-4937)
無料の通所先(教育支援センター)所属の学校、または市町村の教育支援センター
高知市の教育相談・通所支援高知市教育研究所 教育支援センター「みらい」
オンラインの居場所高知県心の教育センター(088-821-9909)
子ども・保護者の相談心の教育センター来所相談・電話相談(088-821-9909)、24時間子どもSOSダイヤル(0120-0-78310)
保護者

無料の窓口から当たってみます。施設はどう探せばいいですか。

案内役

当サイトでは高知県のフリースクール一覧から探せます。掲載数はまだ少ないので、市町村の教育支援センターや心の教育センターに「この地域に通える場はありますか」と聞くのも有効です。

保護者

車で通える範囲に何もなかったら、どうすればいいでしょうか。

案内役

高知県は中山間地域が多く、通える距離に施設がない地域があります。その場合は、市町村の教育支援センターのほか、公民館や図書館を活用した居場所づくりという選択肢もあります。県のガイドラインには、児童館で学校に行きづらい子どもを受け入れて学校との合同支援会を定期的に実施している例、公民館に町が相談員を配置して学習支援や調理実習を行い学校と毎日連絡を取り合って出席の確認等を行っている例が紹介されていて、こうした場は保護者に情報が届きにくいとも書かれています。だからこそ、地元の教育委員会に直接聞く価値があります。オンラインの選択肢はオンラインフリースクールの比較、近くに施設がないときの考え方は近くにフリースクールがないときにまとめました。

保護者

選択肢は1つではないんですね。

案内役

高知県の令和5年度の1,000人当たりの不登校児童生徒数は34.3人で、2年連続で全国値を下回ったとガイドラインに書かれています。それでも県は「依然として高い状況にある」と課題として受け止め、学校外の学びの場との連携を進めている段階です。制度はこれから動く部分があるので、県と市町村の公式ページを見ながら、お子さんの状態に合う場所をゆっくり選んでいきましょう。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

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