保護者向けガイド

奈良県のフリースクール補助と出席扱い・相談窓口

公開日: 2026-10-08 / 最終確認日: 2026-10-08

保護者

橿原市に住んでいます。中学1年の子が2学期から学校に行けていません。フリースクールを考えているのですが、奈良県には利用料の補助はありますか。

案内役

先に結論からお伝えします。2026年10月8日時点で、奈良県が県全体でフリースクールの利用料を補助する制度は、公式ページでは確認できていません。奈良市・橿原市・生駒市の不登校支援のページにも、利用料の補助の記載は見当たりませんでした。ただ、県内では広陵町がフリースクール等の利用料の一部を助成しています。また奈良市には、市の教育委員会が運営する授業料のかからない公設フリースクールがあります。この記事では、補助の状況、公的な学びの場、出席扱いの考え方、施設の探し方、近くに施設がない場合、相談窓口の順に見ていきます。

奈良県の補助の状況。県の制度は確認できず、広陵町に独自の助成がある

保護者

県に補助がないというのは、どこで確かめたのですか。

案内役

奈良県教育委員会の「不登校関連資料」のページと、奈良県立教育研究所の「不登校支援」のページを確認しました。県教育委員会のページでは、保護者や教育関係者が集う「不登校『ほっ』とネット」と、文部科学省の通知(2019年10月25日)が案内されています。県立教育研究所のページには、電話や来所での教育相談、居場所づくりの取り組みが載っています。どちらにも、フリースクールの利用料を補助するという記載はありませんでした。

保護者

市や町の補助はどうですか。

案内役

広陵町に「広陵町フリースクール等利用助成事業」があります。町が認定したフリースクール等を利用するときに、保護者が負担する利用料等の一部を助成する制度です。奈良市・橿原市・生駒市については、執筆時に各教育委員会の不登校支援のページを確認しましたが、利用料の補助の記載はありませんでした。ほかの市町村も含めて独自の制度がないとまでは言い切れないので、お住まいの市町村の教育委員会に聞いてみてください。

確認先2026年10月8日時点で公式ページから確認できたこと
奈良県教育委員会・県立教育研究所教育相談、居場所づくり、保護者が集う場などを案内。利用料の補助の記載は見当たらない
広陵町フリースクール等利用助成事業あり。上限は月20,000円(要綱は2026年4月1日施行)
奈良市教育委員会教育支援センターと公設フリースクールを運営し、授業料等は発生しない。民間施設の利用料の補助の記載は見当たらない
橿原市教育委員会教育支援センター「虹の広場」や電話相談を案内。利用料の補助の記載は見当たらない
生駒市教育委員会子どもの居場所・学び支援室(ほっとルーム)を案内。利用料の補助の記載は見当たらない
保護者

広陵町の助成は、どのくらい出るのですか。

案内役

要綱では、子ども1人1か月あたり、支払った対象経費に助成率をかけた額で、月20,000円が上限です。助成率は世帯の状況で分かれていて、生活保護の教育扶助を受けている世帯は1/1、それに準ずると町が認めた世帯は3/4、それ以外は1/2です。対象経費は授業料・教材費・課外活動費・施設使用料などの利用料と、交通費です。施設を利用しなかった月や、ほかの自治体から同じ種類の助成を受けている月は対象外とされています。

保護者

広陵町に住んでいれば、誰でも受けられるのですか。

案内役

条件があります。対象は、広陵町立の小中学校に在籍しているか、広陵町に住民登録があって町立以外の小中学校に在籍している子どもの保護者です。子どもについては、申請の日の前1年間に学校をおおむね30日以上欠席していることが条件の1つです。利用する施設も町の認定を受けている必要があります。認定の要件には、在籍校の授業がある時間に受け入れができること、通所の施設であること、町教育委員会・在籍校・保護者と情報共有や連携ができることなどが挙げられています。

助成の有無や金額は変わることがあります

上の内容は2026年10月8日時点で公式ページと要綱を確認した結果です。要綱は改正されることがあり、認定を受けている施設も変わります。申請を考えるときは、広陵町教育委員会 学校支援室(0745-43-6180)に最新の条件と書類を確かめてください。

保護者

橿原市に住んでいると、補助は難しそうですね。

案内役

利用料の補助は見当たりませんでしたが、公的な学びの場はあります。次はその話をします。

公的な学びの場。奈良市の公設フリースクールと各市の教育支援センター

保護者

公的な学びの場とは、どんなところですか。

案内役

市町村の教育委員会などが設けている、学校に行きづらい子どものための場所です。奈良県内で特徴的なのは奈良市で、教育支援センター「HOP」に加えて、公設フリースクール「HOP青山」(2021年4月開設)と「HOPあやめ池」(2023年4月開設)を運営しています。市のページでは、HOPは市の教育委員会が運営しているので授業料等は発生しないと説明されています。ただし、活動によっては材料費や活動費を集めることがあるそうです。

施設(奈良市)対象開室日と時間
教育支援センター「HOP」奈良市在住の小学4年生から中学3年生曜日ごとに学習とグループ活動の時間を設定
公設フリースクール「HOP青山」奈良市在住の小学4年生から中学3年生月曜から金曜、10時から15時
公設フリースクール「HOPあやめ池」奈良市在住の小学4年生から中学3年生月曜から金曜、9時から17時
保護者

奈良市以外にもありますか。

案内役

橿原市には教育支援センター「虹の広場」があり、市内の公立小・中学校の子どもが平日9時から16時30分まで利用できます。来所が難しい場合は、オンラインでの支援も行っているそうです。生駒市には「子どもの居場所・学び支援室(ほっとルーム)」が2か所あり、生駒市在住の小・中学生が対象です。広陵町のページでは、町立の小中学校の子どもが大和高田市の教育支援ルーム「かたらい教室」を利用できると案内されています。県立教育研究所にも、教育相談で来所している子どもが過ごせる居場所「こまどりルーム」があります。

教育支援センター・公設フリースクール民間のフリースクール等
設置者市町村や県の教育委員会などNPO法人・会社など民間
費用奈良市のHOPは授業料等なし。ほかは各施設に確認施設ごとに異なる。県全体の補助は確認できていない
申し込み在籍校や教育委員会の窓口を通して相談施設に直接問い合わせ
出席扱い文部科学省の通知で、対象施設の基本とされる公的機関校長が教育委員会と連携して適否を判断
保護者

公的な場所とフリースクールは、どちらかに決めないといけないのですか。

案内役

今回確認した資料には、どちらか一方に限るという決まりは出てきません。子どもによって合う場所は違うので、両方を見学して、本人がどう感じたかを大事にするとよいと思います。違いは教育支援センターとフリースクールの違いでも紹介しています。

保護者

選べる場所があると知って、少しほっとしました。

案内役

次に、通った日が学校の出席になるかどうかを見ていきます。

出席扱いは在籍校の校長が判断。奈良市の例と文部科学省の通知

保護者

フリースクールに通った日は、学校の出席になりますか。

案内役

もとになっているのは、奈良県教育委員会のページでも案内されている文部科学省の通知です。通知(別記1)では、一定の要件を満たす場合に校長は指導要録上出席扱いとすることができるとされています。要件の1つ目は、保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていることです。民間施設での相談・指導がその子にとって適切かどうかは、校長が設置者である教育委員会と十分に連携して判断するものとされています。

保護者

通えば自動的に出席になるわけではないのですね。

案内役

はい。判断するのは在籍校です。同じ通知では、対象となる施設は教育支援センターなどの公的機関を基本とし、公的機関での指導の機会が得られない場合や通うことが難しい場合で、本人や保護者の希望もあり適切と判断されるときは、民間施設も考慮されてよいとしています。公的な場所でも流れは同じで、奈良市のHOPは在籍校に活動報告書を出し、各校がそれをもとに検討して適切であれば出席扱いになると説明しています。

保護者

公的な場所でも、学校が判断するのですね。

案内役

そうです。なお、生駒市はほっとルームでの活動について、市立の在籍校で出席扱いとなると明記しています。学校によって手続きが違うので、早めに話しておくと安心です。県立教育研究所は、学校から依頼があれば、教育相談などを受けた日の証明書を発行しています。

  1. 担任や学校の教育相談の担当者に、学校外の場所で学ぶことを考えていると伝える
  2. 見学先の施設名・活動内容・通う予定の日数を学校に共有する
  3. 施設での様子をどう学校に伝えるか(連絡の方法・頻度)を学校と施設の両方と決める
  4. 出席扱いになるかどうかは、通い始める前に在籍校の校長の判断を確認する
保護者

まず学校に相談するのが先なのですね。

案内役

そうです。奈良市のHOP青山も、在籍校に相談したうえで市の窓口に問い合わせるよう案内しています。出席扱いの仕組みはフリースクールの出席扱いの条件でも詳しく紹介しています。では、県内の施設をどう探すかに移ります。

県内の施設の探し方。市町村の公開リストを入り口にする

保護者

奈良県内のフリースクールは、どうやって探せばいいですか。

案内役

執筆時点で、県全体のフリースクール一覧は県のページでは見つかりませんでした。代わりに、市町村が公開している情報が入り口になります。橿原市は、子ども・保護者向けの教育相談のページにフリースクールの一覧をPDFで載せています。広陵町は、助成の対象になる認定フリースクールの一覧を公開していて、町外の施設も含まれています。県立教育研究所は、県内の市町村教育委員会などの教育相談窓口の一覧を紹介しているので、お住まいの地域の窓口から情報を得る方法もあります。

保護者

一覧に載っている施設なら安心ということですか。

案内役

そうとは限りません。一覧は施設を紹介するもので、内容の良しあしを保証するものではありません。広陵町の認定は助成の対象かどうかを決めるためのもので、要件には入会金や授業料等が明確に示され、保護者に情報提供がなされていることが含まれています。料金、開所日、対象学年は、見学のときに直接確かめるのが確実です。

見学のときに確かめたいこと

  • 月謝・入会金・教材費など、毎月かかる費用の総額
  • 開所日と時間、送迎の有無
  • 対象学年と、高校生年代の受け入れ
  • 在籍校との連絡や、出席扱いの相談に協力してもらえるか
保護者

このサイトにも奈良県の施設は載っていますか。

案内役

2026年10月8日時点で、当サイトには奈良市のフリーオルタナスクール小草とフリースクールeclat-labo(エクラボ)中等部・高等部の2か所を掲載しています。最新の情報は、公式サイトや施設への問い合わせで確かめてください。一覧は奈良県のフリースクール一覧から見られます。費用の考え方はフリースクールの費用はいくらにもまとめています。

保護者

南部の地域だと、通える施設が少ないかもしれません。

案内役

その場合の選択肢を次に見ます。

近くに施設がないとき。オンラインと大阪府・京都府側の考え方

保護者

通える範囲にフリースクールがない場合は、どうすればいいですか。

案内役

まず、公的なオンラインの支援を確認します。県立教育研究所は不登校支援の総称を公設フリースクール「ならコネクト」としています。教育家庭新聞の報道では、県は2025年度にメタバース空間を使ったオンラインスクール「Cocoroキャンパス」をならコネクトの中に設け、2026年度も2027年3月まで続ける方針です。参加の方法は、在籍校か県立教育研究所に確かめてください。市でも、奈良市がオンライン支援事業「バーチャルHOP」を、橿原市が虹の広場でのオンライン支援を行っています。

保護者

家で学んだ日も、出席になることはありますか。

案内役

文部科学省の通知(別記2)では、一定の要件を満たしたうえで自宅でICT等を活用した学習活動を行った場合に、校長が出席扱いとすることができるとしています。ただし、訪問などによる対面指導が適切に行われることが前提です。また、基本的には学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けられないような場合の学習活動とされています。ここでも判断は在籍校なので、始める前に学校に相談してください。

保護者

生駒市や奈良市北部からだと、大阪府や京都府の施設のほうが近いこともあります。

案内役

通学の距離だけでいえば選択肢になります。ただ、補助は住んでいる自治体の制度が基本です。広陵町の要綱でも、対象は町立の小中学校に在籍しているか、町に住民登録がある子どもと決められています。一方で、広陵町の認定施設には町外の施設も含まれ、町内に住む子が町外の認定施設に通う場合は交通費も対象経費に入る仕組みです。府県をまたいで通っても、出席扱いの相談は奈良県の在籍校とすることになります。大阪府や京都府の制度は大阪府のフリースクール補助と支援制度と京都府のフリースクール補助と支援制度を参考にしつつ、自分が対象になるかは各制度の条件で確かめてください。オンラインでの学び方はオンラインフリースクールの選び方、ほかの選択肢は近くにフリースクールがない時の選択肢にもまとめています。

保護者

選択肢は思ったよりありますね。

案内役

最後に、迷ったときの相談先をまとめます。

相談窓口。県の電話相談と市町村の教育委員会

保護者

どこに相談すればいいか迷ったら、どこに電話すればいいですか。

案内役

学校のことなら、まず在籍校の担任や教育相談の担当者です。学校に話しにくいときは、県や市町村の窓口を使えます。県立教育研究所の電話教育相談「あすなろダイヤル」は、子ども・保護者・教職員が対象で、平日9時から17時まで受けています。直接会って話したいときは、予約制の来所相談があり、子どもと保護者が別々の部屋で同じ時間に相談できる「親子並行面接」も行っています。来所相談の申し込みも、あすなろダイヤルが窓口です。

窓口電話番号内容
あすなろダイヤル(県立教育研究所)0744-34-5560平日9時から17時。来所相談の予約も
24時間子供SOSダイヤル0120-0-78310毎日24時間
県立教育研究所 教育支援部 相談係0744-33-8904教育相談の実施日の証明について
奈良市 教育相談総合窓口0742-93-8199HOP・公設フリースクールの相談
橿原市 いじめ・不登校等に関する電話相談0744-47-3001平日9時から16時30分
橿原市 教育支援センター「虹の広場」0744-29-5913平日9時から16時30分
生駒市 いきいきほっとルーム0743-73-0783入室相談。14時から16時
生駒市 教育相談室0743-74-5571入室相談以外の相談
広陵町 学校支援室0745-43-6180町の助成と教育相談
保護者

保護者同士で話せる場所もありますか。

案内役

県立教育研究所は、保護者が不登校についての悩みや不安を語り合える保護者の会などの情報を紹介しています。県教育委員会の「不登校『ほっ』とネット」も、保護者や教育関係者が集まって経験や悩みを語り合う場です。親が相談できる場所については不登校で親がつらいときの相談先でも紹介しています。

保護者

まずは学校に話して、虹の広場とフリースクールの両方を見学してみます。

案内役

それがよいと思います。見学先が決まったら、出席扱いの相談と費用の確認を、通い始める前に済ませておくと安心です。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

参考資料(一次情報)