保護者向けガイド

不登校で親がつらいときの相談先|ひとりで抱え込まない

公開日: 2026-09-03 / 最終確認日: 2026-09-03

保護者

子どもが学校に行かなくなって数か月になります。最初は子どものことばかり考えていましたが、正直に言うと、私自身がもう限界に近いんです。周りに話せる人もいなくて、「親の相談」なんてしていいのかもわからなくて。

案内役

打ち明けてくださってありがとうございます。まずお伝えしたいのは、保護者ご自身が相談することは特別なことでも、甘えでもないという点です。文部科学省の令和6年10月31日の通知によると、令和5年度の小・中学校の不登校児童生徒数は約34万6千人、高等学校でも約6万9千人と過去最多でした。同じ状況で悩んでいる家庭が全国に数十万規模である、ということです。

保護者

うちだけじゃない、と頭ではわかっていても、誰に何を相談すればいいのかが見えないんです。

案内役

そこがいちばん苦しいところだと思います。この記事では、子どもの相談ではなく「保護者自身の相談先」に絞って、平日に相談できる窓口、夜間や休日にすぐ話せる電話相談、同じ経験をした保護者とつながる場の順にお話しします。なお、眠れない日が続く、食事がとれないなど心身の不調が続くときは、教育相談ではなく医療機関や専門の相談窓口に頼る場面です。その線引きも途中で触れますね。

「親が相談していい」と国の方針に書かれている

保護者

そもそも、教育の相談窓口って子ども本人のためのものですよね。親の私が「つらい」と電話してもいいんでしょうか。

案内役

いいんです。むしろ国の方針が、保護者への相談支援を学校や自治体の仕事として位置づけています。先ほどの文部科学省の通知では、不登校児童生徒への早期支援のためには保護者への情報提供や相談支援が重要だとして、不登校かどうかにかかわらず全ての児童生徒の保護者に相談支援の情報提供に努めることを学校に求めています。保護者が相談の入口に立つことが、支援の前提になっているんです。

保護者

親への支援が、最初から制度の中に入っているんですね。

案内役

そうです。同じ通知には、不登校は取り巻く環境によってはどの児童生徒にも起こり得るもので、不登校というだけで問題行動と受け取られないような配慮が必要だ、とも書かれています。支援は子どもと保護者の意思を十分に尊重して行うものとされているので、「親の育て方の問題」と責められる場ではありません。

文部科学省の通知が示していること

観点通知の内容
不登校の位置づけ環境によっては、どの児童生徒にも起こり得る
受けとめ方不登校というだけで問題行動と受け取らない配慮が必要
保護者支援早期支援には保護者への情報提供や相談支援が重要
進め方子どもと保護者の意思を十分に尊重して行う
保護者

責められる場ではない、と聞いて少し気が楽になりました。では実際、平日の昼間ならどこに連絡すればいいですか。

平日の日中に相談できる窓口

不登校の保護者が使える4つの相談先の図。学校(スクールカウンセラー)、自治体の教育相談窓口、教育支援センター、24時間子供SOSダイヤル0120-0-78310(夜間・休日も可)
案内役

大きく分けて、学校、自治体の教育相談窓口、教育支援センターの3つがあります。学校では担任のほか、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーへの相談を申し込めます。文部科学省もスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーや関係機関との連携による教育相談支援体制の充実を進めているところです。保護者だけの面談も相談の形として珍しくありません。

保護者

学校以外だと、どこになりますか。担任の先生には、正直まだ少し話しづらくて。

案内役

そういう方は少なくありません。学校以外では、市区町村や都道府県の教育相談窓口が中心になります。それから教育支援センターです。子どもの通所先という印象が強い施設ですが、通知では不登校の子どもの保護者に対する相談支援体制を強化し、地域の不登校支援の拠点として整備することが望まれる、とされています。子どもがまだどこにも通えていなくても、保護者だけで相談に行ける地域が多いので、問い合わせてみる価値があります。

保護者

自分の住んでいる地域の窓口は、どうやって探せばいいですか。

案内役

文部科学省の「不登校に関する地元の相談窓口」というページが入口として使えます。各教育委員会が作成した地域の相談支援機関の情報が都道府県別にまとまっていて、お住まいの都道府県を選ぶと相談窓口の一覧にたどり着けます。「(市区町村名) 教育相談」で検索する方法もありますが、公式の一覧から入るほうが迷いません。

平日に相談できる主な窓口

窓口特徴
学校(担任・スクールカウンセラー等)在籍校での様子と合わせて相談できる。保護者だけの面談も可
自治体の教育相談窓口学校に言いづらい内容も相談しやすい。市区町村・都道府県に設置
教育支援センター保護者への相談支援の強化が国の通知で求められている公的施設
文科省「不登校に関する地元の相談窓口」都道府県別に地域の相談先を探せる公式ページ
保護者

平日の窓口はわかりました。ただ、つらくなるのはたいてい夜なんです。日中は仕事もあって電話できなくて。

夜間・休日にすぐ話したいとき

案内役

その場合に覚えておきたいのが「24時間子供SOSダイヤル」、電話番号0120-0-78310です。名前は子供SOSダイヤルですが、文部科学省の案内では、悩んでいる子どもや保護者などがいつでも相談できるように、教育委員会が夜間・休日を含め24時間対応する体制として整備されています。かけると原則として、電話をかけた所在地の教育委員会の相談機関につながります。

保護者

保護者がかけてもいい番号なんですね。夜中でもつながりますか。

案内役

夜間・休日を含めていつでもかけられる建てつけです。自治体によっては独自の24時間窓口もあります。一例として、東京都教育相談センターの「教育相談一般・東京都いじめ相談ホットライン」は電話番号0120-53-8288で24時間受付、対象は都内在住・在籍の幼児から高校生相当年齢までの本人とその保護者・親類、教職員です。相談内容にも不登校など子どもの問題と並んで「保護者の子育てに関する相談」が明記されています。名称や体制は自治体ごとに違うので、お住まいの地域の窓口は前の節で紹介した一覧から確認してください。

心身の不調が続くときは医療・専門窓口へ

眠れない、食事がとれない、気持ちの落ち込みが続くなど、保護者自身の心身の不調が続く場合は、教育相談ではなく医療機関(心療内科・精神科など)や自治体の保健センターに相談する場面です。緊急のときは、ためらわずに救急や地域の緊急相談窓口を利用してください。

保護者

電話番号を控えておくだけでも、お守りみたいで少し安心します。ただ、窓口の人に話すのとは別に、同じ立場の親同士で話してみたい気持ちもあって。

同じ経験をした保護者とつながる

案内役

その気持ちはとても自然です。不登校の子どもを持つ保護者が集まる「親の会」は各地で活動しています。文部科学省の通知でも、都道府県教育委員会がフリースクールや親の会などの民間団体と協力・補完しあいながら不登校支援の在り方を定期的に協議することが求められていて、親の会は公的な支援の枠組みの中でも連携相手として位置づけられています。

保護者

親の会は、どうやって探せばいいんでしょう。

案内役

教育支援センターや自治体の教育相談窓口で、地域の親の会を案内してもらえる場合があります。前の節の文部科学省の都道府県別ページから、地域の情報にたどり着けることもあります。また、フリースクールの中には保護者会や保護者向けの相談の場を設けている施設もあるので、施設を探す段階で「保護者同士の場があるか」を見学時の質問に入れておくのも一つの方法です。見学時に確認したいことはフリースクールの見学チェックリストにまとめてあります。

保護者

相談窓口と親の会、性質が違う場を両方知っておけばいいんですね。

案内役

はい。窓口は制度や対応の相談に、親の会は気持ちの共有に向いている、と役割が分かれます。どちらか一方でなければいけない決まりはないので、合いそうな場から試してください。仕事と不登校対応の両立で消耗している場合は、不登校と共働きの両立も参考になるはずです。では最後に、相談の一歩を軽くする準備の話をします。

相談の前に、少しだけ準備しておくと楽になること

保護者

相談するとして、何をどう話せばいいのか。うまく説明できる自信がありません。

案内役

うまく話す必要はありません。「何から話せばいいかわからない」とそのまま伝えても、相談員は受け止めてくれます。それでも不安なら、次のような短いメモを用意しておくと落ち着いて話せます。

  1. 子どもの状況を1〜2行で書く(例:中1、2026年6月から欠席が続いている)
  2. いま一番つらいこと・困っていることを1つだけ書く
  3. 聞きたいことを1つだけ書く(例:親だけで教育支援センターに相談できるか)
  4. 話せなかったことは次回に回す、と決めておく
保護者

全部を1回で解決しようとしなくていいんですね。

案内役

そうです。相談は1回で終わりにする必要も、1か所に絞る必要もありません。合わないと感じたら別の窓口に変えてかまいませんし、それは失礼なことではないんです。子どもへの対応そのものに迷っているときは、不登校の初期に親ができる対応で初動の考え方を説明しています。保護者が誰かに話せている状態をつくることが、結果として子どもの支援の土台になります。ひとりで抱え込まないことを、今日の一歩にしてください。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

参考資料(一次情報)