保護者向けガイド

埼玉のフリースクール補助金と支援の現状

公開日: 2026-08-24 / 最終確認日: 2026-08-24

保護者

埼玉県に住んでいて、小学5年の子が学校に行けなくなりました。「埼玉 フリースクール 補助金」で検索しても、東京都や他の県の制度ばかり出てきて、埼玉の補助金のページにたどり着けません。私の探し方が悪いのでしょうか。

案内役

探し方の問題ではありません。結論から言うと、2026年8月24日時点で、埼玉県が保護者のフリースクール利用料を補助する制度は、県の公式ページや県議会の答弁からは確認できませんでした。県は「国の責任で支援すべき」という立場で、国に要望している段階です。ただし「埼玉には何の支援もない」わけではありません。無料で使える公的な居場所、県のメタバース事業、さいたま市の支援体制、義務教育を終えた若者向けの吉川市の助成の順に、確認できたものを見ていきます。

県に保護者向けの補助金はあるのか

埼玉県には保護者向けのフリースクール利用料補助金はなく国に要望中。使える支援は、無料で小中学生対象の教育支援センター、自宅からオンラインで参加できる県メタキャンパス、相談室6か所と出席扱いガイドラインのあるさいたま市、15〜30歳対象で月額利用料の3分の1(上限1万円)を助成する吉川市
保護者

東京都には保護者向けの助成があると聞きました。埼玉県にないのは、どうしてでしょうか。

案内役

県の考え方が答弁として残っています。令和7年12月の埼玉県議会で、フリースクールに通う家庭への経済的支援事業の創設を求める質問に対し、教育長は、教育機会均等の観点から自治体によって支援の格差が生じることは好ましくなく、国の責任において支援すべきものと考えているため、国に対して経済的支援の在り方を速やかに検討し必要な措置を講ずるよう要望している、と答えました。制度をつくらない理由まで含めて、県の公式な立場が示された形です。

保護者

隣の都県と差がある状態は、そのままなのですね。

案内役

そのままです。同じ議会の質問では、東京都をはじめ三重県や茨城県などが独自に補助制度事業を開始していることも指摘されました。東京都の制度の中身は東京都のフリースクール助成金の調べ方にまとめています。都県境の近くにお住まいでも、助成は住んでいる自治体と在籍校で決まるため、埼玉在住のまま東京都の制度を使うことは基本的にできません。

保護者

県は、家庭の負担の重さを知らないのでしょうか。

案内役

認識はしています。教育長は同じ答弁の中で、約3割の家庭がフリースクール等を利用しない理由として経済的な負担を挙げており、経済的支援を求める声があることも認識している、と述べました。そのうえで県が実施しているのは、県とフリースクール等の民間団体が連携して支援策を検討する官民連携会議と、利用を検討する家庭のための個別相談会です。つまりお金の補助はまだなく、相談と連携の仕組みが先に動いているのが埼玉の現在地です。

この記事の確認時点と制度の変わりやすさ

ここに書いた内容は、2026年8月24日時点で埼玉県・さいたま市・吉川市の公式ページと県議会の答弁全文から確認できたものです。補助制度は年度単位で新設・変更されることがあり、県も国の動向次第で対応を変える可能性があります。利用や申請の前に、必ず各自治体の公式ページと担当窓口で最新の情報を確認してください。この記事は助成や出席扱いが認められることを保証するものではありません。

保護者

では、いま埼玉でできることを知りたいです。

案内役

無料で使える公的な支援から見ていきます。

無料で使える公的な居場所と学びの場

保護者

補助金がないなら、費用のかからない選択肢はありますか。

案内役

まず教育支援センターです。教育支援センター(適応指導教室)は、不登校(長期欠席)の小・中学生を主な対象として市町村教育委員会が学習機会を確保するもので、県が市町村ごとの一覧を公開しています。文部科学省の保護者向けリーフレットでも、教育支援センターは各地域の教育委員会が開設し、公共施設の中にあることが多く、利用料は基本的に無料と説明されています。フリースクールとの違いは教育支援センターとフリースクールの違いにまとめました。

保護者

家から出るのがまだ難しい子の場合は、どうでしょうか。

案内役

埼玉県メタキャンパスという選択肢があります。県教育委員会が令和7年度から始めた事業で、公立小・中学校の不登校児童生徒等の新たな居場所・学びの場として、メタバース空間上で朝の会やオンライン学習を行っています。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーへのオンライン相談も可能です。申し込めるのは事業に参加する市町村の児童生徒で、参加申込書は在籍校に提出する流れです。お住まいの市町村が参加しているかは、県のページの参加市町村一覧で確認してください。

支援主な対象費用
教育支援センター(適応指導教室)不登校の小・中学生基本的に無料
埼玉県メタキャンパス参加市町村の公立小・中学校の不登校児童生徒等公的事業(申込は在籍校経由)
民間フリースクール施設ごとに異なる月会費等の自己負担
保護者

民間の施設は、どうやって探せばいいですか。

案内役

県教育委員会の「不登校の子供たちとその保護者を支援するためのサイト」に、県内の民間活動団体・施設を地域別に分類した一覧が載っています。活動内容や対象者の詳細は各団体へ直接問い合わせるよう案内されているので、一覧はあくまで入口です。当サイトの埼玉県のフリースクール一覧でも、確認できた施設を地域や特徴で絞り込めます。見学時に確認したい項目は見学時のチェックリストをどうぞ。

保護者

無料の選択肢があるのは心強いです。

案内役

次は、県内で人口の多いさいたま市の体制です。

さいたま市の支援体制

保護者

さいたま市に住んでいる場合、市独自の補助はありますか。

案内役

さいたま市にも、保護者向けのフリースクール利用料補助は市の公式ページからは確認できませんでした。ただし相談と居場所の体制は整えられています。市内6か所に教育相談室があり、専門の相談員が学校生活に関わる不安や悩みの相談に応じています。各教育相談室に併設された教育支援センターでは、登校が困難な児童生徒に社会的自立を目指した相談・指導を行っています。さらに令和6年度からは、全ての市立小・中学校と中等教育学校(前期課程)に校内教育支援センター「Solaるーむ」が導入され、教室に入れない子の学校内の居場所になっています。

保護者

民間のフリースクールに通う場合、市はどう関わってくれますか。

案内役

2つの動きがあります。1つ目は出席扱いです。さいたま市教育委員会は、文部科学省の令和元年10月25日付通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」を受けて、指導要録上の出席扱いに関するガイドラインを作成し市立学校に周知しています。2つ目は連携です。市は民間の団体等と学校・教育関係機関の連携を促進するフリースクール等連絡協議会を設置し、不登校の児童生徒が利用しているフリースクール等の一覧表も公開しています。出席扱いの条件と手続きの一般的な流れは出席扱いの条件と手続きにまとめました。

保護者

補助はなくても、学校との橋渡しの仕組みはあるのですね。

案内役

そういう状況です。次に、県内で数少ない利用料助成の例である吉川市を見ます。

吉川市の助成は義務教育後の若者向け

保護者

吉川市には補助があると聞きました。小学生の子でも使えますか。

案内役

使えません。ここはよく誤解されるところです。吉川市の「若者に対するフリースクール利用料助成」の対象は、市内に住む15歳(義務教育後)から30歳未満のフリースクールに通所する若者もしくはその保護者です。若者がフリースクールに通いやすくすることと、社会とのかかわりを促進することを目的とした制度で、小・中学生は対象に含まれていません。助成額は月ごとの利用料の3分の1(最大1万円)です。

保護者

中学を卒業した後の子には、心強い制度ですね。

案内役

そうです。義務教育後の居場所の費用を助成する制度は全国的にも多くありません。対象施設には、週に3日以上開設していることなどの条件があり、学習塾やサテライト校などは対象外です。市税の滞納がないこと、他自治体からフリースクール利用料に関する助成を受けていないことも要件に含まれます。申請は市の子育て支援課窓口です。中学卒業後の進路や居場所の考え方は高校生年代のフリースクールも参考になります。

保護者

自分の市に制度があるかは、どう調べればいいでしょうか。

案内役

調べる手順を決めておくと迷いません。次で説明します。

自分の市町村を調べる手順

保護者

市のサイトを見ても、それらしいページが見つかりませんでした。

案内役

制度名に「フリースクール」という語が入らないことがあるため、検索語を変えて2回引くのがコツです。吉川市の制度も「若者支援」の分類に置かれていて、不登校のページからは行き着きにくい構成でした。掲載が見つからないことと制度が存在しないことは別なので、最後は電話で確かめてください。

  1. 住んでいる市町村のサイトで「フリースクール」と検索する
  2. 同じサイトで「不登校」「若者支援」でも検索し、教育委員会・子育て支援の担当課のページを開く
  3. 「補助」「助成」「利用料」の語が見つからなければ、教育委員会の担当課に電話で確認する
  4. 制度があれば、対象年齢、出席扱いとの関係、対象施設の条件の3点を先に確認する
  5. 通いたい施設が対象に含まれるかを、施設側にも確認する

埼玉での問い合わせ先の使い分け

聞きたいこと問い合わせ先
県の支援策・個別相談会埼玉県教育委員会(不登校支援サイトの案内窓口)
メタキャンパスの参加可否お住まいの市町村の担当窓口(県ページに一覧)
さいたま市の教育相談・教育支援センター市内6か所の教育相談室
吉川市の若者向け助成吉川市子育て支援課
市町村独自の補助の有無お住まいの市町村の教育委員会
出席扱いの取り扱い子どもが在籍している学校
月会費・入会金の額通う予定のフリースクール
保護者

電話で聞いていいことなのか、少し気が引けていました。

案内役

制度の有無の確認は日常的な問い合わせなので、気にしなくて大丈夫です。最後に、補助がない前提での費用の見通しを確認します。

補助がない前提での費用の見通し

保護者

補助なしで民間のフリースクールに通う場合、月にどのくらいかかるものでしょうか。

案内役

埼玉県内だけを対象にした公的な相場調査は確認できていないため、全国調査が目安になります。こども家庭庁の令和6年度調査研究では、フリースクール(フリースペースを含む、回答393施設)で毎月かかる金額は「10,001〜30,000円」が37.9%、「30,001〜50,000円」が26.7%で、この2区分で6割を超えています。「0円」は4.6%、「50,001円以上」は10.7%でした。入会金は「0円」が30.8%と最も多く、次いで「10,001〜30,000円」が21.9%です。費用の内訳と考え方はフリースクールの費用に詳しくまとめています。

保護者

月2〜3万円の負担が続くと考えると、悩みます。

案内役

だからこそ、無料の教育支援センターやメタキャンパスと組み合わせる考え方が現実的です。文部科学省のリーフレットも、不登校が続く場合はまず教育委員会の不登校相談担当に相談するよう案内しており、フリースクール等での活動も一定の要件を満たせば在籍校での出席認定や成績評価の対象になると説明しています。通う場所を決める前に学校へ相談しておくと、出席扱いの面でもつまずきにくくなります。通所型にこだわらない場合はオンラインフリースクールという選択肢もあります。

よくある質問

保護者

最後に、迷いやすい点を確認させてください。

案内役

どうぞ。

保護者

埼玉県には、保護者が使えるフリースクールの補助金は本当にないのでしょうか。

案内役

2026年8月24日時点で、県が保護者の利用料を補助する制度は県の公式ページ・県議会答弁からは確認できませんでした。県は国の責任で支援すべきという立場で国に要望しており、県独自の補助は設けていません。市町村単位では吉川市に助成がありますが、対象は15歳(義務教育後)から30歳未満の若者で、小・中学生は対象外です。お住まいの市町村については、教育委員会への電話確認をおすすめします。

保護者

補助金がない中で、費用を抑えてフリースクールのような居場所を使う方法はありますか。

案内役

市町村の教育支援センターは利用料が基本的に無料で、不登校の小・中学生を主な対象としています。自宅から参加できる埼玉県メタキャンパスも公的事業です。民間フリースクールを検討する場合は、月会費のほかに入会金や教材費の有無を見学時に確認し、無料の公的支援と組み合わせて負担を調整する方法があります。

保護者

埼玉県でフリースクールに通うと、在籍校で出席扱いになりますか。

案内役

自動的にはなりません。出席扱いは文部科学省の令和元年10月25日付通知に基づき、在籍校・教育委員会が判断します。さいたま市のようにガイドラインを作成して市立学校に周知している自治体もあります。施設を決める前に在籍校へ相談し、学校と施設の連携方法を確認しておくことが近道です。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

参考資料(一次情報)