保護者向けガイド
五月雨登校の子どもへの対応|行けたり行けなかったりが続くとき
公開日: 2026-09-04 / 最終確認日: 2026-09-04
保護者小学生の子どもが、学校に行ける日と行けない日を繰り返すようになりました。朝「行く」と言っていたのに玄関で動けなくなる日もあれば、何事もなかったように登校できる日もあります。完全に休んでいるわけではないので、深刻に考えすぎなのか、それとも今のうちに動くべきなのか分からず、毎朝ハラハラしています。
案内役行けたり行けなかったりを繰り返す状態は、「五月雨登校」と呼ばれることがあります。梅雨の雨のように降ったりやんだりを繰り返す様子からきた言葉で、正式な制度用語ではありませんが、愛知県豊明市のように「五月雨登校」という言葉をそのまま掲げて保護者相談を受け付けている自治体もあるほど、よく知られた状態です。つまり「休みが続いていないのだから相談は早い」ということはまったくありません。
保護者相談していい段階なんですね。少しほっとしました。
案内役はい。ここからは、五月雨登校の段階をどう捉えるか、行けた日と行けなかった日の受けとめ方、学校や相談窓口との連携、学校以外の居場所という選択肢の順にお話しします。なお、頭痛や腹痛などの体調不良が続く場合に医療的な判断をするのはこの記事の役割ではなく、医療機関や専門の相談窓口の領域です。
五月雨登校は「様子見」でいい段階?
保護者正直、「そのうち元に戻るだろう」と様子を見てきました。この段階で親が動く意味はあるのでしょうか。
案内役国は、まさにこの段階からの対応を学校に求めています。文部科学省の令和元年10月25日付けの通知では、不登校児童生徒の支援について「予兆への対応を含めた初期段階からの組織的・計画的な支援が必要」と示されています。行けたり行けなかったりを繰り返す時期は、この「予兆」や「初期段階」にあたりうるタイミングです。様子見で抱え込むより、学校と情報を共有しながら一緒に見守る体制をつくる方が、国の示す方向性にも沿っています。
保護者親が騒ぎすぎというわけではないんですね。
案内役そうです。もうひとつ知っておいてほしいのは、同じ通知が、不登校への支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、子どもが自らの進路を主体的に捉えて社会的に自立することを目指す、と示している点です。毎朝の「今日は行けた・行けなかった」で一喜一憂してしまうのは自然なことですが、目標を「毎日登校に戻すこと」だけに置かない方が、親子とも息が長く続きます。
五月雨登校の段階で押さえたい前提
- 国の通知は、予兆を含めた初期段階からの支援を学校に求めている
- 「休みが連続していないから相談は早い」ということはない
- 目標は「毎日登校に戻すこと」だけではなく、子どもが安心して過ごし、学びや人とのつながりを保つこと
保護者前提はわかりました。では毎日の場面で、行けた日と行けなかった日をそれぞれどう受けとめればいいでしょうか。
行けた日・行けなかった日の受けとめ方

案内役まず行けなかった日ですが、「どうして行けないの」と理由を問い詰めるのは避けたい対応です。本人にも理由がうまく言葉にできないことが多く、責められた記憶だけが残りがちです。文部科学省の通知にも、不登校の時期が休養や自分を見つめ直す積極的な意味を持つことがある、と書かれています。一方で同じ箇所に、学業の遅れや進路選択上の不利益といったリスクへの留意も併記されているので、「ずっと見守るだけでよい」という意味ではなく、休ませながら次の手を並行して考えるのが基本形です。
保護者行けた日はどうでしょう。つい大げさに褒めてしまうのですが。
案内役気持ちはとてもよく分かります。ただ、行けたことを大きく褒めると、子どもは「行けない自分はダメなんだ」と裏返しに受け取ることがあります。「おかえり」と普段どおり迎えるくらいの温度がちょうどよい、と考えておくと楽です。ちなみに学校側にも、登校してきた子どもを温かい雰囲気で迎え入れ、保健室や相談室、学校図書館なども使いながら徐々に慣れていけるようにする工夫が、国の通知で求められています。教室に丸一日いることだけが「行けた」ではない、という前提を学校と共有しておくと、行ける日の選択肢が増えます。
保護者保健室で過ごす日があってもいい、ということですか。
案内役そのとおりです。「教室に終日」か「欠席」かの二択にせず、間の段階を学校と一緒につくれないか相談してみてください。生活リズムが崩れてきたときの整え方は不登校中の生活リズムの整え方で、休みが本格的に始まったときの初動は不登校の初期に親ができる対応で詳しく扱っています。
こんなサインがあるときは、登校より休養と相談を優先
- 朝の頭痛・腹痛など体の不調が繰り返し出ている
- 表情が暗い、食欲がない、眠れない状態が続いている
- 「消えたい」「いなくなりたい」という言葉が出た
このような様子があるときは、行けるかどうかを話題にすること自体をいったん止めて休ませ、後述の相談窓口や医療機関に早めにつないでください。
保護者家庭での接し方はイメージできました。学校や外部の窓口とは、どう連携すればいいですか。
学校・相談窓口との連携
案内役最初の窓口は担任の先生です。行けたり行けなかったりの状況と、朝の様子や本人の言葉を事実ベースで共有し、「教室以外の居場所」や「遅刻・早退でも登校とする扱い」など、無理のない通い方を一緒に探したいと伝えてみてください。文部科学省の通知でも、保護者と課題意識を共有して一緒に取り組む信頼関係をつくることや、保護者が気軽に相談できる体制を整えることが学校側に求められています。相談すること自体は、学校にとっても想定内の役割です。
保護者担任に話しにくいときはどうしましょう。
案内役学校内ならスクールカウンセラー、学校の外なら自治体の教育相談窓口や教育支援センターが入口になります。冒頭で触れた豊明市のように、母子登校・五月雨登校・不登校を対象に明示して保護者相談を受け付けている自治体もあります。名称や窓口は自治体ごとに違うので、「お住まいの自治体名+教育相談」で調べるか、学校に窓口を尋ねてみてください。相談先の選び方は不登校で親がつらいときの相談先にもまとめています。
保護者夜や休日に、子ども本人が話したくなったときは?
案内役文部科学省が案内している「24時間子供SOSダイヤル」(0120-078310)があります。夜間・休日を含めいつでも電話でき、原則として電話をかけた所在地の教育委員会の相談機関につながる仕組みで、子ども本人だけでなく保護者も利用できます。
| 窓口 | 特徴 |
|---|---|
| 担任・スクールカウンセラー | 在籍校での相談。教室以外の居場所づくりや通い方の調整の入口 |
| 自治体の教育相談・教育支援センター | 在籍校とは別の場所での相談・支援。名称や窓口は自治体ごとに異なる |
| 24時間子供SOSダイヤル(0120-078310) | 夜間・休日を含めいつでも電話相談でき、地域の教育委員会の相談機関につながる |
保護者相談先はわかりました。もし休む日が増えてきたら、学校以外の居場所も考えた方がいいのでしょうか。
学校以外の居場所も並行して考える
案内役休む日が増えてから慌てて探すより、行けたり行けなかったりの段階で情報だけでも集めておくと、気持ちにも時間にも余裕が生まれます。文部科学省の通知は、一人一人の状況に応じて教育支援センター、フリースクールなどの民間施設、ICTを活用した学習支援といった多様な教育機会を確保する必要がある、という考え方を示しています。学校に在籍したまま、こうした場所を並行して使うことは制度の想定内です。
保護者教育支援センターとフリースクールは、何が違うのですか。
案内役教育支援センターは教育委員会が関わる公的な支援の場で、通知では無償の学習機会を確保する中核的な役割が期待されています。フリースクールは民間の運営で、費用や活動内容は施設ごとにさまざまです。両者の違いと選び方は教育支援センターとフリースクールの違いで、フリースクールそのものの仕組みはフリースクールとはで詳しく説明しています。お近くの施設は当サイトのフリースクール検索で地域から探せます。
保護者フリースクールに通った日は、学校の出席はどうなりますか。
案内役学校外の施設での相談・指導が一定の要件を満たす場合、在籍校の校長の判断で指導要録上の出席扱いとなることがあります。要件には保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていることが含まれるので、ここでも学校との日頃の情報共有が生きてきます。ただし判断はあくまで校長が行い、運用は学校や教育委員会によって異なるため、利用を考える段階で在籍校に確認してください。詳しい条件と手順はフリースクールは出席扱いになる?にまとめています。
保護者行けている日があるうちに、学校との共有と居場所の情報集めを並行して進めてみます。
案内役それがいちばん無理のない進め方だと思います。行けたり行けなかったりの毎日は、親御さんにとって先の見えないつらさがありますが、「毎日登校に戻すこと」だけをゴールにしない道が国の方針としても示されています。学校・相談窓口・学校以外の居場所を頼りながら、お子さんのペースで次の一歩を考えていってください。
この記事について
この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。