保護者向けガイド

三重県のフリースクール利用料支援と費用

公開日: 2026-09-07 / 最終確認日: 2026-09-07

保護者

津市に住んでいます。中学1年の子が学校に行けなくなり、フリースクールを考え始めました。三重県に利用料の補助があると聞いたのですが、うちが使えるのか、いくら戻るのかがよくわかりません。

案内役

三重県には「令和8年度フリースクール利用料支援事業」があります。県教育委員会が対象と決めたフリースクールの利用料について、2分の1の額を、子ども1人につき1か月15,000円を上限に補助する制度です。ただし誰でも使えるわけではなく、生活保護や就学援助など経済的な事情のある世帯が対象になります。まず金額の仕組みから見て、そのあとで条件と申請の流れを確認していきます。

三重県の補助は「利用料の2分の1・月額上限1万5千円」

保護者

実際には、いくら戻ってくるのでしょうか。

案内役

計算式は「1か月の利用料の2分の1」で、100円未満の端数は切り捨て、上限は子ども1人あたり月15,000円です。利用料が3万円を超えると15,000円で頭打ちになり、逆に利用料が1万円なら補助は5,000円で上限には届きません。具体的なイメージとして、県の対象一覧に載っている鈴鹿市のフリースクールけやきの公式サイトにある利用コース月額を当てはめてみます。

フリースクールけやきの利用コース月額三重県の補助額自己負担
週1日コース 7,500円3,700円(3,750円の100円未満を切り捨て)3,800円
週2日コース 15,000円7,500円7,500円
週3日コース 22,000円11,000円11,000円
週5日コース 36,000円15,000円(上限)21,000円
保護者

入会金や教材費のようなお金も対象になりますか。

案内役

なりません。県の交付要領では、補助の対象は保護者が対象フリースクールに支払う「月ごとの利用料」で、入学料・施設整備費・体験活動費の類は除くと定められています。入会金や体験活動費は補助の外側にある自己負担として、別枠で見積もっておいてください。月の途中で入所や退所をした場合も、その月の利用料の実費の2分の1(上限15,000円)が補助されます。費用の内訳の考え方そのものはフリースクールの費用にまとめました。

保護者

そもそもフリースクールの月謝は、どのくらいが普通なのでしょうか。

案内役

三重県内だけを対象にした公的な相場調査は確認できていないため、全国調査が目安になります。こども家庭庁の令和6年度調査研究では、フリースクール(フリースペースを含む、回答393施設)で毎月かかる金額は「10,001〜30,000円」が37.9%、「30,001〜50,000円」が26.7%で、この2区分で6割を超えています。「50,001円以上」は10.7%でした。入会金は「0円」が30.8%と最も多く、次いで「10,001〜30,000円」が21.9%です。月額2万円前後の施設なら、補助で負担が半分になる計算です。

保護者

半分になるのは大きいですね。

案内役

この制度は令和6年度から続いていて、令和8年度は要領が4月3日に一部改訂されています。次に、誰が使えるのかを見ていきます。

対象になるのは「在籍」と「経済的な事情」の両方を満たす世帯

三重県フリースクール利用料支援の2段階の条件。1 子どもの在籍(県内の公立小中学校/県立高校・特別支援学校/県立学校中退の高校生年代/進路未決定の高校生年代)、2 世帯の経済的な事情(生活保護受給世帯/就学援助受給世帯/住民税所得割が非課税/児童扶養手当受給世帯)。両方を満たすと利用料の2分の1・月額上限15,000円を補助
保護者

うちが対象かどうかは、どう確かめればいいですか。

案内役

条件は2段構えです。1段目は子どもの在籍で、三重県内の公立小中学校に在籍している、県立の高校や特別支援学校(通信制を除く)に在籍している、県立学校を中退して在籍がない高校生年代で県内に住んでいる、県内の公立中学校を卒業後に進路が決まっていない高校生年代で県内に住んでいる、のいずれかです。2段目は世帯の経済的な事情で、生活保護を受けている、就学援助を受けている(利用する子どもが対象であること)、保護者全員の道府県民税と市町村民税の所得割額が非課税である、児童扶養手当を受給している、のいずれかに当てはまる必要があります。在籍の条件と経済的な事情の条件を両方満たして初めて対象になります。

条件内容(いずれか1つ)
子どもの在籍(1段目)三重県内の公立小中学校に在籍/三重県立の高校・特別支援学校(通信制を除く)に在籍/三重県立学校を中退して在籍がない高校生年代(県内在住)/三重県内の公立中学校卒業後に進路未決定の高校生年代(県内在住)
世帯の経済的な事情(2段目)生活保護を受けている/就学援助を受けている(利用する子どもが対象)/保護者全員の道府県民税・市町村民税の所得割額が非課税/児童扶養手当を受給している
保護者

就学援助は受けていないのですが、収入は多くありません。

案内役

4つの経済的な事情のどれか1つに当てはまれば要件を満たします。就学援助を受けていなくても、保護者全員の住民税所得割が非課税であれば、その区分で申請する道があります。どの区分に当てはまるか自分で判断しにくいときは、県教育委員会生徒指導課の不登校支援班(電話 059-213-6611、平日8時30分から17時00分まで)に聞くのが早道です。判断するのは県なので、電話で聞いた時点で結果が確定するわけではない点は理解しておいてください。

保護者

子どもが私立の中学校に通っています。県立ではないので対象外でしょうか。

案内役

県教育委員会の制度とは別に、私立学校の在籍者向けに「令和8年度フリースクールで学ぶ私立学校児童生徒支援事業補助金」が用意されています。担当は三重県環境生活部の私学課(電話 059-224-2161)で、補助額は同じく利用料の2分の1、月額15,000円が上限です。対象は三重県内の私立の小学校・中学校・高等学校(通信制を除く)・中等教育学校・特別支援学校に在籍する子どもがいる県内在住の世帯などで、経済的な事情の4区分も同じです。受付は令和8年5月7日に始まっていて、書類は私学課へ郵送します。私学課の案内では、高校生年代とは18歳に達する日以降の最初の3月31日までを指します。

保護者

公立と私立で窓口が分かれているんですね。

案内役

制度の中身はほぼ同じで、窓口だけが違います。次は、どの施設なら対象になるのかを確認します。

対象フリースクールは県の一覧で確認、このサイトの掲載施設では4件

保護者

通いたい施設が対象かどうかは、どう見分ければいいですか。

案内役

県が「対象フリースクール一覧」を公開しています。令和8年5月13日時点の県ページの案内では22施設とされていますが、別紙の対象一覧(令和8年5月12日時点)に載っているのは21施設で、県の本文と別紙で数が食い違っています。一覧は順次更新されているので、最新の施設数と施設名は県ページと別紙の両方で確認してください。オンラインのフリースクールは対象外です。学習塾としての利用も対象になりません。このサイトに掲載している三重県の施設では、津市のフリースクール三重シューレ、鈴鹿市のフリースクールけやき、松阪市の地立おもしろい学校、四日市市のもると れがーとの4件が、令和8年5月12日時点の一覧に載っています。

保護者

一覧に載っている施設は、何か基準を満たしているのですか。

案内役

県の要件は10項目あり、保護者に関係が深いのは4つです。当該年度または前年度に指導要録上で出席と認められている利用者がいること、在籍校で授業をしている時間帯に通所していること、利用料を明確にしてWebページ等で広く情報提供していること、在籍校の校長からの要請に応じて活動状況を伝えるなど学校と連携できることです。対象施設になるには施設側が県に申請し、県が審査と現地調査をして決定します。一覧に名前がなければ、その施設の利用料は補助の対象になりません

保護者

通いたい施設が一覧にない場合は、あきらめるしかないのでしょうか。

案内役

施設側から県に申請する道があります。保護者が代わりに登録する形ではないので、施設に「三重県の支援事業の対象フリースクールになる予定はありますか」と尋ねるところから始まります。ただし要件の中に「出席扱いになっている利用者がいること」が含まれているため、学校との連携実績がない施設は、すぐには対象にならないこともあります。

保護者

出席扱いとは、別の話でしょうか。

案内役

保護者側の申請要件としては別の制度です。ただし対象施設の要件に「出席扱いになっている利用者がいること」「授業時間帯に通所していること」が入っているので、実際には学校と連携している施設が対象になりやすい設計です。出席扱いを判断するのは在籍校と教育委員会で、条件は出席扱いの条件と手続きにまとめています。文部科学省の保護者向けリーフレットでも、フリースクール等は一定の要件を満たせば在籍校での出席認定や成績評価の対象になると説明されています。

保護者

学校にも早めに相談しておきます。

案内役

その順番が行き詰まりにくいです。次に、申請の流れと期限を見ていきます。

申請は「受給資格の確認」と「補助金の請求」の2段階

保護者

申請は、どこに何を出せばいいのでしょうか。

案内役

手続きは2段階です。最初に「補助金受給資格確認申請書」を県教育委員会の教育長あてに出し、受給資格者として認められたあとで、利用料を払った期間ごとに「補助金交付申請書兼請求書」を出して振込を受けます。利用料をいったん自分で払ってから、あとで補助金が振り込まれる後払いの設計なので、当面の月謝は自己負担で支払う前提で見ておいてください。

  1. 受給資格確認申請書(第1号様式)に、フリースクールが書く利用証明書(第2号様式)と、経済的な事情の証明書類(生活保護の被保護証明書、就学援助の決定通知書の写し、課税(非課税)証明書、児童扶養手当証書の写しのいずれか最新のもの)を添えて、三重県教育委員会教育長あてに提出する
  2. 県が審査し、受給資格者として決定した旨を通知する。決定内容は市町教育委員会を通じて在籍校に、また利用する対象フリースクールにも県から情報提供される
  3. 受給資格者は、利用料を支払った期間ごとに補助金交付申請書兼請求書(第5号様式)を期限内に提出する
  4. 県が交付を決定し、あらかじめ指定した金融機関の口座へ補助金が振り込まれる
保護者

請求の期限は決まっていますか。

案内役

交付要領で、利用料の期間ごとに4つの期限が定められています。やむを得ない理由があると教育長が認めるときは例外がありますが、基本はこの期限内に出す前提で動いてください。

利用料の期間請求の期限
4月1日〜6月30日7月末日
7月1日〜9月30日10月末日
10月1日〜12月31日翌年1月末日
1月1日〜3月31日4月末日
保護者

受給資格の申請は、いつまでに出せばいいですか。

案内役

令和8年度の受給資格申請は、令和8年5月12日から随時受け付けています。令和8年6月までに申請した場合は4月分の利用料から対象になりますが、7月以降の申請は申請のあった月からの利用料が補助対象です。申請が遅れた月の利用料は原則としてさかのぼって補助されないので、要件に当てはまりそうなら早めに出すのが安全です。令和8年度の事業期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日までで、この間に支払った利用料が対象です。

金額・要件は年度ごとに変わります

ここに書いた内容は、2026年9月7日時点で三重県教育委員会と私学課の公式ページ・交付要領から確認できたものです。令和8年度の交付要領は令和8年4月3日に一部改訂されています。申請の前に、必ず三重県の公式ページで最新の要件・様式・期限を確認してください。受給資格や補助の可否を判断するのは県であり、この記事は結果を保証するものではありません。

保護者

市の助成と一緒に使うことはできますか。

案内役

他の補助金や助成金と合わせた受給額が利用料を超えるときは、超えた分の返還を求められることがあると交付要領に書かれています。市町独自の利用料補助については、今回の調査では津市・四日市市の公式ページで制度を確認できませんでした。掲載がないことと制度がないことは同じではないので、お住まいの市町の教育委員会に直接確認してください。

保護者

期限と重複の点は気をつけます。

案内役

カレンダーに入れておくのが確実です。最後に、施設の探し方と、負担が重いときの選択肢を確認します。

三重県内で施設を探すときの2つの一覧と、負担が重いときの選択肢

保護者

対象一覧のほかにも、県が出している施設の一覧があると聞きました。

案内役

県教育委員会は「不登校児童生徒の支援を行うフリースクール等民間施設一覧」も公開していて、令和8年7月15日更新の一覧では北勢地域に16か所、中南勢地域に11か所、伊賀地域に2か所、伊勢志摩地域に2か所の民間施設が載っています。こちらは県民への情報提供を目的に作られたもので、支援事業の対象一覧とは別物です。民間施設一覧に載っていても、対象フリースクール一覧に載っていなければ補助は使えません。施設探しは三重県のフリースクール一覧からも地域や特徴で絞り込めます。

保護者

補助を使っても負担が大きい場合は、どうすればいいでしょうか。

案内役

公的な居場所も選択肢に入れてみてください。三重県内には小中学生を対象とする教育支援センター等の公的施設が、令和8年5月現在で北勢地域に7か所、中南勢地域に6か所、伊賀地域に2か所、伊勢志摩地域に7か所あり、高校生を対象とする施設も中南勢地域に1か所あります。文部科学省の保護者向けリーフレットでは、教育支援センターは各地域の教育委員会が開設し、公共施設の中にあることが多く、利用料は基本的に無料と説明されています。通所の申し込みは在籍校か所管する教育委員会を通して行い、通える施設は住んでいる市町によって異なります。

保護者

民間のフリースクールとは、何が違うのでしょうか。

案内役

役割も雰囲気も違うので、どちらが合うかは見学して決める前提になります。両方を見てから選んでもかまいません。併用できるかどうかは、施設と教育支援センターの双方に確認してください。三重県では、県教育委員会が必要に応じてフリースクール等民間施設へ臨床心理士や精神保健福祉士などの専門家を派遣する事業も行っています。見学のときに何を見ればよいかは見学時のチェックリストにまとめました。

問い合わせ先の使い分け

聞きたいこと問い合わせ先
公立・県立在籍の子の支援事業の要件・申請三重県教育委員会事務局 生徒指導課 不登校支援班(059-213-6611、平日8時30分〜17時00分)
私立在籍の子の支援事業三重県環境生活部 私学課(059-224-2161)
通いたい施設が対象フリースクールかどうか県の対象フリースクール一覧、または施設に直接
出席扱いの取り扱い・教育支援センターの利用子どもが在籍している学校、お住まいの市町の教育委員会
施設の費用の内訳(入会金・体験活動費など)通う予定のフリースクール
保護者

相談は、どこから始めるのがいいでしょうか。

案内役

文部科学省のリーフレットは、不登校が続く場合等はまず教育委員会の不登校相談担当に相談するよう案内しています。三重県の支援事業を使うつもりなら、受給資格の決定が市町教育委員会を通じて学校にも伝わる仕組みなので、学校に先に話しておくと流れがつかえにくくなります。他の地域の制度の型と比べたいときは自治体別の補助金の調べ方が参考になります。

よくある質問

保護者

最後に、迷いやすい点をいくつか聞かせてください。

案内役

ひとつずつお答えします。

保護者

三重県内に住んでいれば、誰でも利用料の補助を受けられますか。

案内役

受けられるのは経済的な事情のある世帯に限られます。生活保護、就学援助、保護者全員の住民税所得割が非課税、児童扶養手当の受給のいずれかに当てはまり、かつ子どもが県内の公立小中学校か県立学校(通信制を除く)に在籍しているなどの条件を満たす必要があります。私立在籍の子は私学課の別制度が窓口です。

保護者

「月額1万5千円」は、必ずもらえる額ですか。

案内役

上限額です。補助は利用料の2分の1で100円未満は切り捨てなので、利用料が月3万円未満なら補助も15,000円を下回ります。対象は月ごとの利用料だけで、入学料・施設整備費・体験活動費の類は含まれません。

保護者

オンラインのフリースクールでも使えますか。

案内役

三重県の案内では、オンラインのフリースクールは対象外とされています。県は理由を明示していませんが、対象施設の要件に「在籍校で授業をしている時間帯に通所していること」が含まれていることと整合しています。オンラインの学びの選び方そのものはオンラインフリースクールにまとめました。

この記事について

この記事は一般的な情報の提供を目的としています。出席扱いや公的支援などの制度は自治体・学校ごとに運用が異なるため、最終的な判断は在籍校・教育委員会・各施設への確認をお願いします。記事はAIによる下書きと機械チェックののち、公開前に人間が内容を確認しています(編集・レビュー方針)。

参考資料(一次情報)